打者を圧倒する剛速球があるわけではない。それでも勝ち頭としてチームの中心に居続ける投手。プロ15年目を迎えた石川雅規と32年の現役生活を終えた山本昌はその代表だろう。なぜこれほどまでに投げ続けられるのか。その理由を2人に存分に語り合ってもらった。 取材・構成=阿部ちはる、写真=小山真司(インタビュー)、BBM 売ってるなら買いたい!?150キロの直球
――まず、お2人の出会いから教えてください。いつごろからお話をするようになったのでしょうか。
石川 たしか10年くらい前ですよね。昌さんに話しかけていただくまでは、あいさつ程度しか会話はできませんでした。
山本昌 顔を合わせる機会があっても、石川はシャイな性格だから話しかけてくれなかったんだよ。だから最初は僕から話しかけたと思う。
石川 でもその後は、昌さんといろいろお話させていただいています。その中で「引き出しは多く持ったほうがいい」とすごく言われて、昌さんのような経験豊富な先輩方にはもちろん、若い選手にも聞くようになりました。少しでも引き出しを多く、困ったときにはそれを取り出せるように。やはり投球スタイルも似ていると思っていて、目標とする大先輩なので、何か一つでも自分にとっていいきっかけがあればなという思いは常々持っていますね。
山本昌 一緒に自主トレをしたり、球場で会うたびにあいさつしたり情報交換したりね。剛速球と呼ばれるボールを持っていない投手同士で、持ち球や投球スタイルも似ているし、話をするようになってからは僕も気にかけているよ。
――真っすぐはもちろん、スクリューも武器とするお2人ですが、打者を打ち取る際にはどのようなことを考えているのでしょうか。
山本昌 やっぱり真っすぐですね。真っすぐの良いボールがいってないと変化球は振ってくれませんので。見逃し三振のほうが気持ちいいとかはありますけど、打ち取れればいいんだからね。
石川 そうですね。
山本昌 別に・・・
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