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トリプルスリーの作り方
コーチの視点:柳田悠岐 確実性と飛距離を合わせ持つ秘訣

 

15年シーズン、柳田悠岐は打率.363で首位打者に輝いた一方で34本塁打を放った。確実性と飛距離を合わせ持つスラッガーは、どのような過程を経て誕生したのか。柳田が入団した11年から成長を見守ってきた藤本博史現二軍打撃コーチに成長の足跡と活躍の根拠を聞いた。



確実性と飛距離を合わせ持つ秘訣


柳田悠岐の第一の特長は圧倒的な飛距離だろう。日ごろの打撃練習ではスタンドを軽々と越える。豪快なフルスイングはしかし、ボールへのコンタクトの可能性を下げる両刃の剣でもあるはず。しかし、柳田は15年に.363のハイアベレージを残した。

 1年目から飛ばすことだけはズバ抜けていましたよね。ただ苦労したのがタイミングの取り方。でも、その中でフルスイングは貫くんだと、フォームをいじることはありませんでした。二軍で過ごした1年目は空振りでもいいから思いっ切り振らせた。でも、三振は多かったですけど(290打席で85)、それでも3割近く打った(.291)。ホームランも13本打って、次のステップに行けました。

 2年目からは対左です。当時、広島の内田(順三)二軍監督が柳田に対して左ばかり当ててくるんです。そして案の定、三振する。そのとき柳田に話したのは、「こうやって左の練習をさせてくれているんだから、1打席1打席工夫してやってみろ」と。そのうちにタイミングが合うようになって、一軍にも呼ばれるようになりました。1年1年、タイミングの取り方がうまくなっていると感じますね。

 フルスイングするためには用意が重要です。柳田は足を上げてタイミングを取りますが、その用意を確実にするには・・・

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