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トリプルスリーの作り方
コーチの視点:山田哲人の急激な成長曲線の秘密 

 

細身の体から放たれる本塁打。チームトップの走力を武器に量産する盗塁。そこには天性の能力だけではない、多くの技術が凝縮されている。打撃力、パンチ力、走力のすべてを兼ね備えた選手にしかできないトリプルスリーを達成できた要因を打撃コーチ、内野守備・走塁コーチの視点から分析してもらった。

自信と条件の一致


二軍時代から山田のことを指導していた杉村繁コーチは、山田の快挙を「予想外」と話した。特に本塁打数は山田自身も「出来過ぎ」と話すほど。14年の29本塁打から38本に増えたその要因と山田の技術とは。

 山田が二軍にいたころに「足が速いんだから盗塁しなさい。その中でホームランも2ケタ打てれば野球界で長く生きられる」と話をして、そういう方向性で練習に取り組み始めた。でも昨年は本塁打王を取っているわけだからオレの見る目がなかったんだということだね(笑)。ただ、昨季山田が達成できた大きな要因としては、一昨年の193安打と最多安打のタイトルが自信になったこと。そして1年間レギュラーとして出て、体力的にも技術的にも精神的にもコツをつかんだことじゃないかな。

 また試合に出続けることでバットをボールに入れる角度を知り、そのコツを覚えたことが飛距離につながった。ボールにだいたい30度の角度がつけばホームランになるワケだから。そして毎日バットを振ることで・・・

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