週刊ベースボールONLINE

名門PL休部の真実
PL学園野球部 今後の活動再開はあるのか

 

甲子園の舞台で幾多の伝説を残してきたPL学園高校の休部が明らかになった。「逆転のPL」と呼ばれ、驚異的な粘りと集中力で台頭。1980年以降は中村順司監督の下、さらなるパワーアップを果たした。近年はずっと休部の危機がささやかれてきたが、この夏がついに最後となる。2017年以降の活動再開も示唆されているが、その未来はまだ不透明だ。
文=谷上史朗



監督交代をきっかけに


 本格的な球春到来を前にどこか気分が晴れないのはやはり清原和博の一件があったからだろう。プロ野球を見ても、高校野球を見ても、その姿がふとしたときによみがえってくる。いつまでこの淀んだ気分は続くのか…。そんなことを思っていると、PL学園高の野球部が夏を限りに休部するというニュースが聞こえてきた。すぐさまスポーツ新聞やネット上には、中村順司元監督や桑田真澄らOBのコメントを交えた寂しげな記事が並んだ。ただ、この結果は予測されていたことで、黄金期を知るあるOBは淡々と感想を口にした。

「OBもみんなこうなるだろうと分かっていたことなんでね。悲しいとかというより、ああ発表されたんか、と思うくらいです。まあ、清原のニュースのショックが大き過ぎたというのもありましたけど」

PLの歴史の象徴とも言えるのが清原[右]、桑田のKKコンビだ



 あらめて――。2013年2月に寮で起こった上級生による下級生への暴力事件により6カ月の対外試合、春、夏の大会出場も辞退。4月末には河野有道監督も辞任し、活動再開以降は監督不在の時期を経て、野球経験のない人物が続けて監督に。ここまで2年4カ月が過ぎた。その間には昨春から新入部員の募集も停止。現チームは11人の新3年生のみで、昨秋以降は他校に合同練習を申し込むような状況にもある。休部発表は来るべき時が来た、ということだ。

 また、休部が明るみに出るきっかけでもあったが・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

特集記事

特集記事

著名選手から知る人ぞ知る選手まで多様なラインナップでお届けするインビューや対談、掘り下げ記事。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング