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名門PL休部の真実
甲子園を沸かせた「KK旋風」の記憶

 

 巨人移籍後は、なかなか取材に応じてもらえなくなったが、在籍時の2001年夏、高校時代についてのロングインタビューを受けてもらったことがある。聞き手が若手時代から仲が良かった記者ということもあり、かなり饒舌。しかも、一つひとつの言葉が強い力を持っていた。もともと無愛想な姿の印象しかないかった当時の巨人担当記者は驚いたようだが、考えてみれば、だれもが同じだ。信頼できる人には心を開くし、そうでない人にはかたくなになる。

 そのとき清原は「高校時代の苦しいこと、甲子園での活躍、そういうものが心の支えになっていて、いい思い出として自分の中にある。PL時代に学んだことは50%かな」と言っていた。「“野球人・清原”の何%がPL学園高時代に形成されたと思うか」という質問への答えだ。そして「残りの50%が小学時代の恩師・栄川勉さんに教わったこと」と続け、プロに入ってからは「ゼロ%。プロは仕事やから」と笑っていた。

 いま振り返れば思う。プロ野球生活は清原をすり減らすものでしかなかったのかと――。

 1983年(昭和58年)、岸和田シニアの四番兼エースとして全国準優勝を果たした清原和博は、自信満々、名門・PL学園高に進んだ・・・

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