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ホームベース上の攻防
新ルール誕生の背景にあった森友哉へのタックル

 

熱戦のスタジアムが、一瞬のうちに凍りついてしまった。2012年の18Uワールドカップ(韓国)。アメリカとの予選第2ラウンドは、勝ったほうが1位で銀メダル以上が確定する一方で、負ければ5位以下が決まるという、まさしく大一番であった。そこで、「コリジョン(衝突)ルール」復活の議論がされるきっかけとなったプレーが起こった。

 2012年、18Uワールドカップのアメリカ戦。シーソーゲームの展開で日本は同点の6回表に光星学院高・田村龍弘(現ロッテ)の犠飛で勝ち越しに成功すると、花巻東高・大谷翔平(現日本ハム)の適時打でリードを2点に広げる。その裏にアメリカは1点を返して5対4。日本は7回裏から前日の韓国戦で完投した藤浪晋太郎(現阪神)を3連投で投入する。必勝パターンへ持ち込んだが、落とし穴が待ち受けていた。

 2つの失策で無死二、三塁のピンチ。騒動が起こる伏線として、一塁走者が三進を狙った際、走路にいなかった三塁手・田村へ故意に衝突していた。治療のため約3分間中断の後、アメリカの六番はボテボテの一ゴロ。日大三高・金子凌也一塁手(現法大)は、チーム唯一の2年生、大阪桐蔭高の森友哉捕手(現西武)に本塁送球する。完全にアウトのタイミングだったが、三走がヒジを出し、体ごと森の顔面へ突っ込む。森はボールを手放さなかったが、そのままうずくまった・・・

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