現在のプロ野球における最高のスーパースターは誰か。多くのファンがこの男の名を挙げるのではないか。大谷翔平、21歳。最初は誰もが懐疑的な目で見ていた二刀流挑戦も4年目を迎え、いまはそのチャレンジに異を唱える者もほとんどいなくなった。周囲の想像をはるかに超えるスピードで進化を続ける男が目指す頂には、どんな景色が広がっているのか。若き才能が広げるプロ野球の新たな可能性。いま時代の中心には、間違いなくこの男がいる。 取材・構成=松井進作、写真=高原由佳、BBM 刺激を受けたダルビッシュとの出会い
「開幕のマウンドに立つことは責任もありますし、うれしいとかいう感情だけではない」。温和な表情の中に一瞬、この男の覚悟が垣間見れたような気がした。自らに課せられた使命を真正面から受け止め、若き右腕は時に熱く、時に冷静に「3.25」のマウンドに向けて入念な調整を続けている。 ――2年連続の開幕投手として、3月25日の
ロッテ戦(QVCマリン)のマウンドに立ちます。この時期の心境というのはどんなものなのでしょうか。いつでも開幕してくれなのか、正直なところもう少し時間が欲しいのか。
大谷 最後の実戦登板(3月17日・
ソフトバンク戦=鎌ケ谷)も終わって、いつでも開幕しても大丈夫な状態にはあります。緊張感は2日前ぐらいから徐々に出てくるかと思いますけど、いまはすごく自然体で練習できています。
――
栗山英樹監督から2年連続の開幕投手を告げられたのはアリゾナキャンプ序盤の2月6日でした。言われた瞬間の率直な気持ちは?
大谷 今シーズンもそこを目指してやらないといけないと思ってやってきましたし、チームに勢いをつける意味でも重要な役割なので気は引き締まりました。マウンドに立つ以上は大きな責任もありますし、なんとかその役目を全うしたいです。任されたうれしさもありますけど、それだけではない、いろいろな感情もあります。
――開幕戦は143分の1にすぎないと考える人もいますが、大谷選手にとって開幕のマウンドというのはどういうものですか。
大谷 やっぱり・・・
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