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2016年開幕特集

中日 開幕3連戦で投打の軸にメド

 

エースと大砲の共演で鬼門脱出に成功!


 中日が4年ぶりの開幕白星をつかんだ。阪神には昨季の開幕カードで3連敗。しかも舞台は同じ京セラドームで、チームはこの場所で11連敗を喫している鬼門だった。

 シーズンの行方を左右する大事なマウンドを任されたのは、3年連続2ケタ勝利を継続中の大野雄大。初の大役に指名された左腕は初回にヘイグに適時打を許して1点を失ったものの、2、3回は三者凡退に抑えて流れを断ち切る。「思ったよりも落ち着いて投げられた」と持ち味のパワーピッチを発揮し、7回2/3を投げて5安打2失点と役割を十分に果たした。

12球団の開幕投手の中で、勝利投手としては最長の7回2/3を投げた大野。初の大役だったが見事に白星をつかんだ


 打線も大野の好投に応え、4、5回に1点を奪って勝ち越し。その裏に同点に追いつかれたが、6回に二死一、二塁のチャンスをつくると、打席には新助っ人の四番・ビシエドメッセンジャーが投じた高めのカーブを強振すると、打球は二塁の西岡剛のグラブをはじく適時打に。「何とかバットに当てて野手のいないところに運ぼうと思った」と執念の一打で再勝ち越しを呼び込んだ。さらに4対2で迎えた8回には鶴直人の139キロの直球を逆方向のライトスタンドに運び、貴重なダメ押し1号ソロ。「ホームランは狙って打とうと思ったことはない。ベースの上のボールにバットを当てるだけ」。ジャストミートではなくても本塁打にするパワーを見せた。

開幕戦で5打数2安打1本塁打2打点と四番の仕事を果たしたビシエド。2戦目、3戦目でも本塁打を放ち、新助っ人史上初の開幕から3戦連発


 終わってみれば5対2の快勝。これまでの苦戦がウソのように、エースと四番が活躍する最高の形で好スタートを切った。昨季に山本昌和田一浩小笠原道大らが引退し、再建が急がれるチームにあって、投打の軸にメドが立ったのは大きな収穫だろう。「最高の試合でした。大野は出来は良くなかったけど、抑えたことに意味がある」と谷繁元信監督も納得の表情を浮かべた。
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