リリーフ頼みからの脱却なるか

　リーグ2位の座は守っているものの、波に乗り切れない。最大の原因は先発陣にある。スタンリッジにも不安定さが垣間見え、安心して送り出せるのは涌井と石川のみだ。益田&内から抑えの西野につなぐパターンは健在だが、大谷が戻ってきたとはいえ、ロングを担う藤岡を含めたリリーフ陣全体の登板過多は顕著。伊東監督は日々のやり繰りに苦心している。

　終盤の粘りが消えたわけではないものの、攻撃陣が下降線にあるのも不安材料。好調を維持するのは鈴木と角中だけで、細谷や中村、岡田といった春先に攻撃の起点となった選手たちに元気がない。調子が上向きな加藤や根元を代役に指名し、臨機応変に鈴木の打順を組み換え、代打の切り札として井口を機能させている指揮官の采配は見事だ。頻ぱんに打線を組み替えることについては、「打線に刺激を与えるため」と口にしている。

　そんな状態の中、DeNA、中日、巨人とDHなしで戦うのはきつい。ただでさえ迫力に欠ける打線・・・