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2016交流戦展望

広島・野村祐輔インタビュー「今年は何とか抜け出していきたい」

 

入団1年目から先発ローテーションに入り、2012年に防御率1.98で新人王を獲得。13年には初の2ケタ12勝を挙げて確かな成長を見せた。しかし14年、15年は負け越しで足踏み。もう一度自らを見つめ直し、再び投手陣の中心へと歩みを進めている。
取材・構成=吉見淳司、写真=佐藤真一


投球安定のカギは直球の制球力


――5月22日現在で8試合に登板し4勝2敗、防御率2.98。自身の成績をどのように考えていますか。

野村 ここ何試合か勝ち切りたい試合で勝ち切れていないですね。ここを抑えればという場面でやられてしまって降板していることが多いので、もっと踏ん張っていければな、と思っています。

――5月18日のヤクルト戦(マツダ広島)でも3対0の6回一死から5連打を許し同点とされ、降板しました。しかし試合後の会見で緒方孝市監督は、「祐輔は多く試合をつくってくれている」と評価しています。

野村 ゲームメークの部分はできているのかなと思いますけど、それだけじゃ勝ち試合はつくれない。先発を任された以上はチームが勝てるような投球をしなければいけません。

――ここ3試合はイニング途中での降板が続いていますが、改善点は見つかりましたか。

野村 やっぱり、ピンチになればなるほどちょっと投げ急いでしまうところがあると感じています。表に出さないようにはできているかもしれませんが、落ち着かないとダメですね。

――その一方で、4月27日のヤクルト戦(神宮)では自身初の完封勝利を挙げました。

野村 完封勝利はうれしいですけど、それよりもまず、完投できたことが一番の自信になります。先発投手にとっては最後まで投げ切ることはうれしい。マウンドに上がったときには誰もが途中で交代したいなんて思っていなくて、必ず最後まで投げたいという気持ちはあるので、それができるというのは大きいですね。

4月27日のヤクルト戦[神宮]では自身初完封勝利。投手として一つの階段を上った


――完投よりさらに上の完封勝利をできた要因は。

野村 最後まで自分の投球ができたというところじゃないですかね。これまではいろいろなところで自分から崩れてしまったところもあったので。

――この試合でも9回に一死一、二塁とされましたが、無失点で終えました。

野村 ピンチはつくりましたし、9回以外にもランナーは出しましたが、抑えられたのは最高の形でしたね。

――一昨年、昨年と負け越しが続きましたが、それを踏まえて今年、改善したポイントは。

野村 ストレートの制球力ですね。ストレートのスピードやキレは昨季からさほど変わってはないと思うんですけど、コントロールは良くなっていると思います。

――制球力アップの秘訣は・・・

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