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2016日本シリーズ総決算

広島・緒方孝市監督 再びチャレンジャーに、カープが得た財産

 

敗れはしたものの、パ・リーグ王者を十分に苦しめた。来季こそ大願成就へ――。頂上決戦で得た経験が大きな財産となる。


 日本シリーズ、いや、クライマックスシリーズから、ナインが共通して口にしてきた言葉がある。

「カープの野球をするだけ」

 今季、25年ぶりにペナントレースを制し、日本中に赤ヘル旋風を巻き起こした広島。足を絡めながら得点を積み重ね、強固なリリーフ陣で逃げ切る勝ちパターン。指揮官2年目の緒方孝市監督は、短期決戦でもその戦い方を貫くことを誓っていた。

 マツダ広島での第1戦では、重盗を仕掛けて難敵の日本ハム大谷翔平を攻略して先勝。2戦目には菊池涼介にバスターを敢行させて決勝点をもぎ取った。両試合とも4点差のセーフティーリードだったが、8回にはジャクソン、9回には中崎翔太を投入。盤石の戦いぶりで勝利に懸ける執念を見せた。

 だが、札幌ドームに場所を移すと歯車が狂い始める・・・

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