期待せずにはいられない。吉田正尚、ルーキーイヤーの2016年シーズン。故障復帰した8月以降に10本塁打とアーチを量産、11月末から台湾で行われたウインター・リーグでは、全18試合で30安打、57塁打、29打点、6本塁打、打率.556と打撃5冠に輝いた。それでも見据える先は、まだ見ぬ“頂”――。身長173センチと小柄ながら豪快なスイングで周囲を魅了する、2017年期待の若武者が、“小さな大打者”へと歩みを進める。 取材・構成=鶴田成秀、写真=松村真行(インタビュー)、BBM 打撃の幅を広げるために
充実感が滲み出ていた。11月末から約1カ月の間、台湾で行われたウインター・リーグから帰国した翌日。インタビューの席に着いた吉田正尚は、プロ1年目を振り返り、笑顔を見せた。ただ、決して満足はしていない。ルーキーイヤーで得たものは課題だけだったという。 ──シーズン終了後もフェ
ニックス・リーグに参加、秋季キャンプ、そしてウインター・リーグに出場と、オフ返上の日々を過ごしました。プロ1年目は、どんな1年でしたか。
吉田 あっという間に過ぎましたが、濃い1年でした。シーズンの課題をフェニックスで確認し、キャンプで修正して、またウインター・リーグで確認できて。そこでまた、課題も見つかりましたし。実戦の場は限られているので、実戦経験を多く積めたことはよかったです。
──開幕前に「1年目は、とにかく必死にやるだけ。そこで何を得られるか」と言っていました。収穫はありましたか。
吉田 収穫は何もないですね。得たものは課題ばかりです。
──ウインター・リーグでは打撃5冠の好成績。それでも収穫はない?
吉田 はい。走攻守すべてで、まだまだ。打撃に関しては、細かく求めていきたいところが、いっぱいあるんですよ。
──細かく求めていきたいこととは。
吉田 自分の中では・・・
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