昨年は広島が25年ぶりの優勝を成し遂げたセ・リーグ。今年は巨人がFAなどで戦力を補強し、ラミレス監督率いるDeNAも順調な調整で開幕を見据える。若トラの成長著しい阪神、2015年覇者のヤクルト、さらに19年ぶりの最下位に終わった中日も森繁和新監督の下、巻き返しを図るだろう。“乱セ”の予感が漂うセ、そのペナントを懸けた争いは見逃せない その他の球団もチェック ●セ・リーグ編 広島・巨人・DeNA・阪神・ヤクルト・中日 ●パ・リーグ編 日本ハム・ソフトバンク・ロッテ・西武・楽天・オリックス 写真=BBM 開幕時の戦力充実度
投手力 6.5点 守備力 7点 攻撃力 8点 機動力 7点 選手層 6.5点 合計 35点(セ・リーグ4位) ※各10点満点で評価(合計50点満点)
優勝への3箇条
(1) 投手陣全体の踏ん張り (2) 山田&バレ砲の大暴れ! (3) 廣岡ら若い才能の台頭 37歳のベテラン左腕・石川が投手陣の柱となる
投手&守備力
4年連続開幕投手を目指した
小川泰弘だったが、オープン戦に入っても崩れるシーンが多く、その座を手にすることはできなかった。代わって開幕投手に指名されたのは、ベテラン左腕・
石川雅規だ。37歳2カ月での大役は、球団史上最年長記録となった。12年以来通算8度目の開幕投手となるが、
真中満監督から告げられた際は身震いしたという。「投げられることを幸せに思って投げたい」。一方の小川も石川と並ぶ左右の両輪であることに変わりはない。
先発陣の顔ぶれは新鮮だ。新外国人のブキャナンと
オーレンドルフが枠をめぐって争ったが、ブキャナンが当確を手にしている。
WBCでの好投を見た指揮官は、
秋吉亮をクローザーに決めた。2年連続70試合登板のタフネス右腕が9回にいることは大きい。ドラフト2位ルーキーの
星知弥はオープン戦でもアピールを続け、快速球を武器に中継ぎの一角を担う事になりそうだ。
注目の正捕手争いも打撃好調の
中村悠平が制し、ひとまず決着。野手の布陣も、腰を痛めた三塁・
川端慎吾以外は大きく変わらない。
攻撃力&機動力
中軸に
山田哲人、
バレンティンが並ぶ打線はセ・リーグ屈指の破壊力を持つ。両者が出場するWBCでは、日本、オランダともに準決勝進出を決めた。1次リーグからいずれも打撃好調で、いい状態でチームに合流できそうだ。
正三塁手・川端慎吾の負傷で一躍スポットライトを浴びたのが、高卒2年目の伸び盛り、
廣岡大志だった。定位置に穴が空いたことで三塁、遊撃の競争は激化。それでも、開幕三遊間は
西浦直亨、
大引啓次の法大コンビに落ち着きそう。廣岡は引き続き出場機会をうかがっていく。
昨季主に一、二番を任された
坂口智隆は今季もチャンスメークに尽力する。「塁に出れば勝手にかえしてくれる」と中軸への信頼度は変わらない。打率.295と大台まであと一歩。3割超えはもちろんのこと、キャリアハイである打率.317の更新を目指す。
チーム82盗塁のうち、30個は山田が一人で稼いだもの。2ケタ盗塁達成者が増えればさらに得点力がアップする。今季も投手力が万全とはいえないことから、これまで以上の援護が必要だ。
選手起用&戦術
真中監督や首脳陣が頭を悩ませそうなのは、今季も投手起用になるはずだ。昨季から・・・
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