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台頭する若手投手インタビュー

広島・岡田明丈インタビュー 栄光をつかみ取る 「先発ローテーションを今季は守り切りたい」

 

今季初の広島カープ特集では、2人の若手投手へのインタビューを敢行。まずは3.4月にチーム最多の3勝を挙げ、スタートダッシュをけん引したこの男。チームメートから「バズーカのよう」と評されるストレートを武器に、2年目にして岡田明丈は目を見張るほどの成長曲線を描いている。
取材・構成=吉見淳司、写真=佐藤真一、BBM ※記録は5月7日現在


初完投勝利で一段上のステージへ


──4月だけで3勝をマーク。ここまで、納得できるピッチングができることも多いのでは。

岡田 まずまず、という感じですね。自責点がついてしまい、しっかりゼロでというのはまだですけど、ゲームは作れることが増えていると思います。

──今季初登板となった4月1日の阪神戦[マツダ広島]では4回を投げて5安打7四球6失点。記者席から見ていると力みがあったように感じたのですが。

岡田 力みはすごくありましたね。前日の開幕戦(同)でチームが負けていたので、よりいいスタートを切りたい、自分が勝たないと、という勝手な気負いがあったかもしれません。

──石原慶幸捕手に聞いたところ、次の登板からミットの構え方を変えたそうですが。

岡田 春季キャンプ、オープン戦ではしっかりと、自分が思ったところに投げられるように練習してきて、昨季よりはコースに寄って構えてもらっていたんですけど、やっぱり自分の力みが出てしまいました。そこで「力むくらいなら真ん中で勝負」という感じで、アバウトに構えてもらうようになりました。

──今も同じ方法を続けている。

岡田 そうですね。打者を追い込むまではそうしています。

──4月8日のヤクルト戦(同)で今季初勝利を挙げ、15日の阪神戦[甲子園]では9回1失点で自身初の完投勝利を挙げました。

岡田 1年目には(完投を)できる気配はなかったですね。与えられたところで全力を出して、6、7回、できれば8回いければという体、気持ちでした。6、7回で捕まってしまうことが多かったので。

──体力面ではどのような練習に取り組んだのでしょうか。

岡田 キャンプやオープン戦では、試合想定で球数を投げるようにしていました。週1で先発することを想定して、このクールでは何球投げようとか、試合に出て5回70球で降板したら、その後にブルペンに入って40球くらい投げていました。トータルして100球ちょっと投げるようにしていたことは、昨シーズンとの違いですね。

4月15日の阪神戦[甲子園]では自身初の完投勝利。お立ち台では「力まないで自分の球を投げることに集中した」と語った


──8日のヤクルト戦では、100球を超えてもストレートが152キロを計測していましたね。

岡田 全球を全力で投げているわけではないので、スピードを出さなきゃいけない場面では出せればいいかな、という意識です。僕はできれば、コンスタントにバッターの打ちにくいボールを投げていきたい。力のある真っすぐをどれだけコントロールできるかということを課題にプレーしているので、スピードを求めて思いっ切り腕を振るというわけではないですね。

──その力の強弱のつけ方も、1年目にはできなかった部分。

岡田 1年目はピンチも多かったりしたので、打たれたくない気持ちも・・・

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