株式会社後楽園スタヂアム(現・株式会社東京ドーム)がドーム構想に向け本格的に動き出したのは1978年のこと。雨による試合中止の損害をなくす上でも、全天候型球場建設は切実な計画であり、ほぼ全試合がテレビ中継され(当時)、毎試合、満員の5万人近い観客が訪れる後楽園球場にとって、全天候型にするプラスの効果は計り知れなかった。
アメリカで80年代に主流となった球場の上にテントのような幕を張り、空気圧によって持ち上げる“エアドーム”方式を採用。中の空気圧を外よりも0.3%ほど高くして屋根をふくらませており、「ボールが飛ぶ」と言われるのは気圧の関係もあるようだ。シーンを挙げればキリがないが、ドームならではの珍事で言えば、天井直撃打。計算上、天井には打球が当たらない設計になっているのだが、90年には近鉄・
ブライアントが中堅頭上の天井スピーカー直撃の認定ホームランでスタンドを沸かせた。
現在は運営会社の(株)東京ドームが06年12月に創立80周年を迎えたことで、「美」と「機能」をコンセプトに、開場以来初となるドームの大規模なリニューアルを19年までの3年にわたって実施中。内野観客席の全席改良など、ファン目線に立った・・・
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