12球団でいま一番うまい遊撃手は誰なのか。ここではセイバーメトリクスで主戦遊撃手たちの能力を徹底比較。まずは2013年から4年連続でゴールデン・グラブ賞に輝くなど、パ・リーグNo.1の呼び声も高い、ソフトバンク・今宮健太の遊撃守備を分析してみたい。 データ解析・文=DELTA、構成=編集部、写真=BBM ※成績・記録は6月1日時点 記憶に残る好プレーが多く生まれる理由
【図1】は2017年シーズン(6月1日時点)に今宮健太がアウトにしたゴロの捕球位置を記録したものである。比較対象として昨季セ・リーグでゴールデン・グラブ賞を獲得した
坂本勇人(
巨人)についても同じものを並べた。
昨季セ・リーグのゴールデン・グラブ賞受賞の坂本と比較。インフィールドラインより後ろでの捕球が目立つ
坂本に比べて今宮の捕球位置がかなり後ろに偏っているのが図からもよく分かるだろう。坂本が塁間を結ぶラインよりも前のボールを多く処理している一方で、今宮は後方のインフィールドラインにかかるような位置で多くの打球を処理。おそらく今宮は通常よりやや後方に意識を置きながら、左右の打球への対応を試みていると推測される。
前方、後方どちらの打球を重視するかはどちらが良いというものではないが、大前提として今宮のような守り方をするには強い肩が絶対条件になる。後方で打球に食らいつき、鋭い送球で刺す──。見る者の記憶に刻まれる好プレーが多く生まれるのはこのスタイルに起因する。また時折見せるポテンヒットになりそうな小フライをアウトにするスーパープレーも偶然ではなく、後方を意識したと思われる日頃の準備が結果に結びついた可能性もある。
また【図2】はソフトバンクの守備時に転がったすべてのゴロをゾーン別に・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン