15年秋に練習生としてカープアカデミーから入団。しかし当時の誰が、現在の活躍を予想できただろうか。彗星のごとく現れた豪打の助っ人に迫る。 6月3日のロッテ戦[マツダ広島]で豪快な代打弾デビュー。しかしこれは始まりに過ぎなかった/写真=前島進
あまりにも衝撃的なサクセスストーリーである。2015年、ドミニカ共和国のカープアカデミーから練習生としてやってきた。キャンプでは日本人選手の若手に交じって早出練習にも参加した。泥まみれになってチャンスをつかみ、育成契約から2年目の今シーズンは二軍で打率.363、14本塁打の好成績をマーク。6月2日には支配下登録され背番号「95」を手にした。その翌日には代打で登場し一軍初打席をホームランで飾った。デビューから4試合で4ホーマーは、交流戦で上位を争うチームに勢いを与えるには十分だった。
そもそも規格外のパワーヒッターだった。来日当初からキャンプ地である天福球場(宮崎県日南市)の場外まで驚異の打球を連発していた。ただパワーと同居するもろさがあったことも否定できない。破壊力抜群のスイングではあるものの、ボール球を振ってしまうこともあった。
しかし、彼は素直で、そして必死だった。日本語も交えた挨拶やジョークでチームメートにも愛され、同郷出身の
アレハンドロ・メヒアとともにウエート・トレーニングにも自主的に取り組んだ。
謙虚な性格は発言からも・・・
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