監督就任3年目のシーズン。昨季、最大11.5ゲーム差をつけながらも日本ハムに優勝をさらわれた雪辱を見事に果たした。故障者が続出する中でチームを最良の道に導いた卓越したタクトが2年ぶりの頂点への根拠となった。 文=福谷佑介、写真=BBM 中長期的なチームづくりの真価
雪辱を果たした。込み上げるものもあっただろう。
工藤公康監督の体が、宙に舞う。大逆転で日本ハムに優勝をかっさらわれた昨季の悔しさから1年。パ・リーグの頂きを奪い返した指揮官には、涙とともに安堵と充実の笑顔が広がっていた。
2位に大差をつけた独走V。だが、ここまでの道のりは過去に例を見ないほどに、険しいものだった。その最たる例が、想定外とも言えるほどの負傷者の数。左ヒジの炎症、そして遊離軟骨除去手術となった
和田毅をはじめ、
千賀滉大、
武田翔太、
五十嵐亮太、
内川聖一、
デスパイネ、
高谷裕亮、
川崎宗則と主力どころが立て続けにチームを離れた。特に投手陣はローテの中核を担うべき3枚が長期に渡って離脱。並のチームなら、一気に成績が下降しておかしくない状況だった。
そこで踏みとどまることができたのは・・・
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