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頂点へ、挑む男たち

オリックス・吉田正尚インタビュー 己に打ち勝つ「“相手”より、まず“自分”に打ち勝つこと。はい上がっていきたい」

 

大ブレークの期待を寄せられた昨季だったが、開幕直前に腰痛を発症し苦しんだ。それでも7月に一軍復帰を果たすと、持ち前の豪快なスイングでアーチを描き、新人年に続いて2ケタ12本塁打をマーク。ポテンシャルの高さを見せつけた。だからこそ周囲、そして何より本人がフルシーズンでの活躍を期待する。“3年目の正直”へ、準備を進めてきた未完の大器が挑む相手は“自分自身”。故障に泣いた時間もムダではなかったことを吉田正尚は今季、証明してみせる。
取材・構成=鶴田成秀、写真=佐藤真一


強い思いと柔軟な意識


──間もなく吉田選手にとって3年目のシーズンが始まります。

吉田 自分も、そしてチームも1つでも上を目指していきたい。個人としては勝利に導く“1本”を多く打っていきたいです。それが多くなっていけば、自分の成績は上がっていくだろうし、チームも上にいけるはず。楽しみな1年ですね。

──昨季は開幕直前に腰を故障し、離脱。悔しさを晴らすシーズンです。

吉田 そうですね。昨年は歯がゆいシーズンでしたから。やっぱりシーズン最初、とくに開幕直後って順位を大きく左右する。そこから戦えなかったのが一番悔しかったし、とにかく苦しい1年でした。

──靴下も履けないほどの状況でした。

吉田 日常生活を行うのもつらかったので、本当に1日が長く感じました。その中で、何か自分ができることをやろうと思っても、どうしても(腰に)痛みが走ってしまって、なかなか前に進まない。そんな日の繰り返しで。

──それでもバットを片手に、軽くボールを打つ日もありました。

吉田 故障している中でも『できることをやっていこう』というのをテーマにしていたので。痛くて思うように動けなかったんですけど、感覚的な部分を鈍らせたくなかったというのもあったんです。

──ファームで実戦復帰した5月には、第1打席の初球に本塁打も、翌日に腰痛を再発。一軍復帰が見えてきただけに、ダメージも大きかったのでは。

吉田 そうですね。でも、正直・・・

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