週刊ベースボールONLINE

2018トライアウト 一球一打に懸けた男たち

元中日・若松駿太投手 あのときの答えを探すため「やり残したことしかない。もう一度、10勝したい」

 

ここからはトライアウトを受けた選手たちの声を聞いていきたい。まずは中日で20歳で2ケタ勝利を挙げた実績を持つ若松駿太。苦悩の時を過ごす中で受けた戦力外通告。だがある答えを探すため、まだまだ現役を続けたい気持ちがあった。
文=小西亮 写真=榎本郁也

実家の近くにあるタマスタ筑後のマウンドに上がった若松。2ケタ勝利ができた理由を探すため、来季も現役にこだわり続ける


伝家の宝刀で3人を7球締め


 外は本降りの雨。体感で10度を切りそうな底冷えに、冬の訪れを嫌でも感じる。トライアウトを翌日に控えた11月12日の朝、若松駿太は地元の福岡県久留米市にいた。祐誠高の先輩が開く野球塾の室内練習場で、努めて明るい表情とは裏腹な本音がのぞく。

「僕、緊張しているんですかね? 昨日の夜、トライアウトの夢を見ちゃって。マウンドで投げようと思って足を上げたらコケたっす(笑)。そこで目が覚めました」

 重圧を感じたのは一軍初登板くらい。そんな強心臓にとって異質な感情を振り払うように言う。

「いつもどおりでいきます」

 数日前に分かっていた対戦打者も、積極的に耳に入れようとはしなかった。

 節目の登板は、ふるさとで迎えた。会場のタマスタ筑後は、実家から20キロ弱。ともすれば悲壮感漂うトライアウトだが、湿っぽいのはめっぽう嫌い。多くのユニフォームが入り混じるロッカーでは、同世代の元巨人辻東倫らとざっくばらんに話した。

「なんでクビになった・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後14日間無料
ドコモSPモード決済、auかんたん決済限定

プレミアムサービスに登録すると、週刊ベースボールONLINEのすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

関連情報

特集記事

著名選手から知る人ぞ知る選手まで多様なラインナップでお届けするインビューや対談、掘り下げ記事。

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング