2018年の王者を決める日本シリーズでMVPに輝いたのは捕手だった。シリーズ新記録となる6連続盗塁刺など守備面が評価された甲斐拓也。一躍、強肩“甲斐キャノン”で時の人になったが、これを我がことのように喜んだのが“生涯一捕手”野村克也氏だ。ホークスOBでもある野村氏と甲斐は母子家庭、テスト入団(育成入団)と境遇も似ている。希代の名捕手と若鷹軍団の正捕手にならんとする男の対談がここに実現──。 取材・構成=小林光男 写真=高塩隆(インタビュー)、BBM 大きな意味がある捕手の日本シリーズMVP
野村 遅ればせながら日本シリーズMVPおめでとう。
甲斐 ありがとうございます。
野村 私は甲斐君がMVPを獲得したことに大きな意味があると思っている。これまでMVPに選ばれたのは打撃や投球を評価された選手が主。でも、甲斐君は違う。打ってないんだよな?
甲斐 はい。6試合で2安打しかしていません(苦笑)。
野村 でも、捕手として守りを評価されたところに大きな意味がある。野球の見方が変わった象徴だよ。私はいい捕手がMVPを獲ったな、と喜んだね。
甲斐 僕も守備を評価していただいた点は本当にうれしかったです。もともと・・・
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