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2019年シーズンに挑む指揮官スペシャルインタビュー

日本ハム・栗山英樹監督インタビュー 信念のタクト 「いつまで経っても監督なんて分からない。だから必死に毎日やるしかない」

 

就任8年目を迎えた2019年シーズン。開幕前にキーマンの1人に挙げていた清宮幸太郎が離脱を余儀なくされたが、情熱の指揮官に悲壮感は一切なし。多士済々な新戦力を加えて見据えるのは3年ぶりの日本一の栄冠のみ。胸に秘める思い、驚きの選手起用プランの全貌を聞いた。
取材・構成=松井進作 写真=石井愛子、高原由佳(インタビュー)、BBM


上沢と金子に開幕を託した日


 日本ハム球団では大沢啓二氏に並ぶ長期政権となった栗山英樹監督。従来の指揮官とは一線を画す選手へのアプローチの仕方、栗山マジックとも呼ばれる大胆不敵な采配で何度も私たちを驚かせてきた。「3.29」に迫った開幕に向け、用意周到に準備を進める策士・栗山監督が描く覇権奪回への秘策とは──。

──2019年シーズンのペナント開幕が迫ってきましたが、選手の起用法やチーム構想はもう固まりつつありますか。

栗山 まだ決まり切っていないところもありますけど、僕の中ではかなり明確にいろんなことを整理し始めていますね。きっと周囲が思っている以上に、こんな感じで今シーズンは戦うぞっていうイメージはもうできているつもりです。

──昨年のオフからチームはオリックスを自由契約となった金子弌大選手をはじめ、台湾から王柏融選手、さらにバーベイト、ハンコックの助っ人右腕、ヤクルトから秋吉亮選手、谷内亮太選手を補強。例年以上にフロントの動きが活発でした。

栗山 吉村(吉村浩)GMがいつ休んでいるんだろうと思うぐらい積極的に動いてくれて、これだけの戦力を整えてくれた。だからこそ、例年以上に相当なプレッシャーも内心あります(苦笑)。GMからしてみれば「こちらはこれだけ必死に動いてやるべきことはやりましたよ、あとは監督がこれをどう料理するかですよ」って感じだと思いますから。本当に選手層に厚みが出た分、多岐にわたって選択肢が多いシーズンになるなとも感じています。

──選択肢というのは投手起用、ポジション、打順などの組み方などでしょうか。

栗山 そうですね。誰をどう起用して、打順ならどういう並びにするのかを僕が間違ってしまうとチームのみんなに迷惑をかけてしまいますし、本当に1つの選択ミスが流れを変えてしまうとも思っています。今シーズンも野球ができる喜びがある一方で・・・

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