旧
広島市民球場の老朽化に伴って新たに建設され、2009年のシーズンから本拠地となっている。
建設計画が具体化するまでは紆余曲折があったものの、開場後は、ユニークな工夫が詰まった楽しさ満載のスタジアムとして高い人気を誇り、近年はどのゲームもほぼ満員になる盛況ぶりを見せている。
球場建設の際に意識されたコンセプトは「ネオ・クラシカル様式」。新しい球場の形を取り入れつつも、なおかつ伝統的、というもので、見事にこの考えが具体化されたスタジアムとして完成した。
内外野天然芝の美しいフィールドは、左右非対称になっている。ファンが迫力のあるプレーを楽しめるよう、ファウルグラウンドをできる限り狭くしてあり、かつ、一部を除き、内野フェンスはない。
そして何と言ってもユニークなのは、レフト側は一部外野スタンドが小さく、球場外へ開かれる形になっているところだ。天然芝の生育のための通風も兼ねてのものではあるが、この構造により、レフトスタンドの奥を走るJR山陽本線や山陽新幹線の車窓から、球場内の試合の様子を垣間見ることができ、また逆に球場内からは、線路を走るJRの列車を見ることができる。カープを応援するラッピング電車がここを走行するという企画も行われている。
観客席にも、ファンの立場に立った工夫が多く凝らされており、スタンドの勾配(こうばい)が緩やかになっているうえ、内外野スタンドは全席、横幅50cm、奥行き85cmのスペースが確保されており、ゆったり。2階スタンドは、フィールドを近く感じられるよう、フィールド側へせり出した構造になっている。また、車いす席の多さと種類の豊富さはかなりのもので、難聴のお客さんに対応する設備もあるなど、バリアフリーの面でも、プロ野球の本拠地球場の中でもトップクラスだ。
また、観客席のシートも・・・
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