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変化球誌上レッスン

オリックス・山本由伸の変化球レッスン『カットボール』 球数減を呼ぶ“便利なボール”

 

最速156キロの直球を投じながら、5つの球種も変幻自在。中でも“高速カットボール”に舌を巻く打者は数多いが、球速が出るワケは投じる“意図”とボールの“握り”にある。
取材・構成=鶴田成秀 写真=太田裕史


 カットボールを覚えたのは1年目のシーズン(2017年)が終わってから。オフに取り組み始めたのですが、動機は「小さい変化」のボールを投げられるようになれば、自分がラクになると感じたからです。もともと投げていた球種はスライダー、カーブ、フォーク。どれも変化量が大きく、打者に見切られてしまうケースもあったんです。そうなると、ボール球先行と苦しい投球になってしまい、球数が増えてしまう。それに、変化幅が大きいと、軌道などで球種が分かり、痛打されるケースもあったんです。

 そこで「変化量の小さなカットボールを覚えたい」と思ったんです。真っすぐだと思って打ちにきてくれて、わずかに芯を外して打ち損じてくれれば球数も減る。仮にバットが止まっても、ストライクゾーンの中で勝負すればカウントも悪くならない。これが覚えようと思った理由ですし、今でもこの意識で投げています。球数を少なく、アウトを奪うための“便利な球種”なんですよね。

 だからこそポイントは・・・

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