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快進撃の虎 キーマンSPECIAL TALK

阪神・梅野隆太郎インタビュー 1球に責任を持つ 「1球への責任感と、その球を選ぶ根拠を持つことができている」

 

開幕からほぼ全試合でスタメンマスクをかぶる。誰もが認める正捕手だ。打撃でも現在打率3割を超え、虎打線の中核を担うなど、攻守でチームに欠かせない存在になった。その若虎のリーダーに、2位躍進の要因について聞いた。
※成績・記録は6月1日時点 取材・構成=椎屋博幸、写真=太田裕史、BBM


配球も常に攻撃的に


 指揮官が捕手出身に代わり、いろいろとアドバイスを受けると思われたが、ほとんど任されているという。併用の中の第一捕手ではなく、ほぼ全試合でマスクをかぶることで、配球面で昨年までと違う発見もあった。だからこそ今まで以上に根拠を持ち、頭を働かせ、“指”で指示を出し続けている。

 開幕当初の4月、借金「6」(4月21日)になったとき、これからどうなるかな、と不安になったのは事実です。「やばいなあ」と正直に思っていました。それでも「とにかく積極的にいこう」と考えてプレーを続けていく中で、ゴールデンウイークで勝ち越して、チームがいい状況になった。これでチームが勢いに乗ったことが、まずいい状態になるポイントでした。しかも、5月の下旬に、4試合続けて1点差勝ちをしたことでいい流れになってきているな、チームとして力が付いたな、と感じています。

 僕自身としては、開幕から配球面でも「積極的に」「攻撃的に」という気持ちを持ってサインを出していました。その気持ちを持ち続けたことが大きかったです。配球面で「攻撃的に」と言っていますが、何も内角を突くことだけがそうだとは思っていないんです。ピンチの場面で、ゆるいボールのサインを出すことのほうが、勇気が必要です。一歩間違えると打たれる可能性が高くなる配球ですからね。でも、それを選択することで、投球に幅ができてくると思いますし、打者への内角へのボールが生きてくる部分もあると思っています。

 あくまで投手の力ですが、そういう配球の面も総合して、いい流れが来ているのだと思いますね。それは、特定の投手だけじゃなく、投手全員に対する配球にもつながっていくと感じています。

 今年は守備面で、ある程度の成績を残せている理由として、開幕から続けて・・・

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