5月に入ってからの快進撃は強力な中継ぎ陣によるものが大きいと言われているが、その前を投げる先発陣が役割を果たさない限り試合は成り立たない。今季の阪神は昨季までとは違う先発投手が頑張り、試合を作っている。 写真=太田裕史 鳴尾浜で下を向く背番号29は、失意の中にいた。「ケガをしたときに思ったんです。ああ、みんな野球できてるっていいな」。左肩のコンディション不良に左ヒジ痛……。
「あ、やっちゃったなって。投げた瞬間、ヒジからメシッて音がしたんです」。ひとり外野グラウンドで走るだけだった。
重圧とも戦っていた。「ここでマウンドを降りたら、次のチャンスがもらえないんじゃないかと焦って。もちろん、僕が悪いんですけど」。昨季のプロデビューは圧巻だった。初登板初先発となった昨季4月11日の
広島戦(甲子園)で7回無失点に抑えて勝ち星をゲット。ただ・・・
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