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ハマの左腕エースインタビュー

DeNA・今永昇太インタビュー 18.44mの空間支配 「試合をつくるだけではダメ。試合の流れを読んでしっかりと勝ちに結びつけることを考えていきたい」

 

ベイスターズを頂点まで導けるのはこの男しかいない。ポテンシャルは間違いなく日本人左腕ではトップクラス。しかし、プロ3年目の昨年、大スランプに陥った。どん底からの見事なカムバック。その要因となったものとは──本人の声に耳を傾けてみると、そこには独特な技術観が広がっていた。
取材・構成=滝川和臣 写真=幡原裕治(インタビュー)、BBM

後半戦は自身の白星よりもチームの勝利に、とことんこだわっていく


マウンドで取り戻したボールを押し込む感覚


──ここまで17試合に登板して、9勝5敗QS13、防御率2.57。この数字を自己分析すると。

今永 勝ち星に関しては、野手の方がたくさん点を取っていただき、投げやすい環境をつくってくれたこともあり、自分が思った以上に勝つことができました。試合をつくれたことは、残りのシーズンに向けて自信にしていいのかなと思っています。

──“試合をつくる”目安はQS(クオリティスタート、6回3自責点以内)に置いていますか。

今永 その日の調子によってどこを目指すのかは変わってきます。試合前は8回、9回を投げ切りたいという思いが強いですが、試合に入ってから「ここまで投げ切りたいな」と目標にします。調子が悪いときは、「最低でも6回を投げ切って、3失点で抑えよう」と考えることもあります。

──ベンチに戻ると、三浦大輔投手コーチから、そのようなアドバイスがあるのですか。

今永 先を見据えたアドバイスというよりも、そのイニングについて、例えば「体重の移動を気をつけよう」など言っていただけるので、僕としては試合中でも修正がしやすいですね。もちろん調子がいいときは「よし、このままいけ!」と言っていただくこともあります。

──開幕から、ほぼ毎週金曜に登板しています(4試合は木曜登板)。

今永 週末のカード頭に投げることが多いですね。エース級との対戦も多く、タフな試合もありますが、その中で自分も精神的にも成長ができています。試合に勝てば周りからの信頼も得ることができる。ものすごくやりがいを感じるローテの位置ですね。もっと、もっと苦しいところで投げたいという気持ちや、責任感もあります。

──巨人菅野智之投手、広島大瀬良大地投手、ソフトバンク千賀滉大投手とのマッチアップもありました。

今永 相手エースと対戦するときは試合前のミーティングでラミレス監督から、「『今日は相手の投手に投げ勝つんだ』『絶対に相手より先にマウンドを降りないんだ』。そうした強い気持ちで投げてくれ」と言われます。さらに・・・

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