週刊ベースボールONLINE

首位快走を支える若き力 HOT INTERVIEW

ソフトバンク・高橋礼インタビュー 強い気持ちをもって 「自分のペースで投げることができれば、たとえピンチでもピンチだとは感じない」

 

ペナントレースも佳境を迎え、パ・リーグ首位のソフトバンク、セ・リーグ首位の巨人、ともに優勝を視界にとらえた。2チームの勢いを象徴するのが“若き力”だ。中でも特に輝きを見せる2人のインタビューをお届けしよう。まずは、球界屈指の選手層を誇るソフトバンクで先発を担うアンダースロー右腕から。2ケタ勝利を挙げてもなお、理想の投球を追い求める。
取材・構成=菅原梨恵 写真=湯浅芳昭、BBM


自分のテンポで


 先発、中継ぎと首脳陣の起用に応えた1年目を経て、今季は先発で勝負。しかし、今春のキャンプ、オープン戦と先発枠の当落線上だった。ギリギリのところで開幕ローテーションをつかんだ高橋礼は、スタートから勝ち星を積み上げ、目標に掲げていた2ケタ勝利も達成した。

──2ケタ10勝おめでとうございます。

高橋礼 ありがとうございます。開幕して4試合で4つ勝てたというのがすごく大きかったです。また、援護点を多くいただけたので、そこもすごく大きかったと思いますね。

──確かに援護点もありましたが、それを抜きにした自身のピッチングは客観的に見ていかがですか。

高橋礼 6、7回と投げ進めていくとしんどくなってくる部分もありました。悪い日は4回、5回、6回途中に降板。週に1回しか投げるチャンスがないのに、早い回で降りてしまうことが2、3試合に1回くらいはあるので、そこに関してはすごく悔しいです。一方で、投球間のテンポを上げていけば守りのリズムもできますし、攻撃にもつながっていくのを、すごく感じました。テンポというのは大事だなと思いましたね。

平均投球回は6.19[8月25日時点]。長いイニングを投げられるように、ボールの質を向上させていく


──今春のキャンプのときのインタビューでも「週に1回の登板で、いかに全力を出し切れるか」と言っていましたが、登板日に全力を出すための1週間の過ごし方は固まりましたか。

高橋礼 だいたいのやることは決まっています(下図を参照)。あとは、前回がよかったからといって次もいいわけではないというところで、そのギャップみたいなものをどう埋めていくか。細かいところに時間を割いていかなければいけません。もう少しここをこうしたら前回よりもよくなるんじゃないかというところが、まだ分かり切っていない。自分の中で理解できていないところはありますね。

──細かい部分の調整がまだまだだと。

高橋礼 例えば球場によってマウンドの感じも違いますし、前回できたことが次にはできなくなっていることもある。たとえ前回の登板はよくても、同じように調整すると・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

特集記事

特集記事

著名選手から知る人ぞ知る選手まで多様なラインナップでお届けするインビューや対談、掘り下げ記事。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング