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2019日本シリーズ総決算

さらば、阿部慎之助 日本一返り咲きならずも、笑顔のLAST RUN 「イチローさんみたいに明日からバッティング練習をする……ってことはしないよ」

 

今季限りでユニフォームを脱ぐことを表明している阿部慎之助の、悲願、「日本一奪回」は叶わなかった。シリーズ4連敗で19年の現役生活を終えたが、そこに涙はなかった。


 第1戦の2回に巡ってきた第1打席、ソフトバンク先発・千賀滉大の152キロのストレートをとらえた打球は、超満員のヤフオクドームの歓声、悲鳴を切り裂いて右中間スタンドに弾んだ。そのインパクトの強さ、打球スピード、そして飛距離ともに、引退目前の選手のものではなかったといえる。

 両軍のシリーズ最初の1点となったこの1本が、結果的に現役最後のホームランとなってしまったが、「日本一で有終の美」を目指した阿部は、開幕から3戦連続先発出場(3戦連続安打は巨人では阿部ただ1人)と元気いっぱい。現役ラストゲームとなった第4戦はベンチスタートも、2対3と1点差に迫った6回二死一塁の場面に代打で登場すると、阿部の一打で逆転勝利を祈りつつ、「この打席が最後かもしれない」という惜別の思いを持って、場内はおなじみの登場曲『SEPTEMBER』の大合唱で迎えた。この打席では・・・

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