週刊ベースボールONLINE

2019日本シリーズ

達川光男氏の視点 ソフトバンクが坂本勇、丸の巨人主軸を抑え込めた理由 「第1試合第1打席に内角を意識づけ有利な展開を導いた甲斐のリード」

 

今年の日本シリーズでは、坂本勇人丸佳浩を、ソフトバンクのバッテリーがそれぞれ13打数1安打と抑え込んだことが何と言っても大きかった。それを可能にしたのは、どんな配球だったのか。元広島監督で、昨年までソフトバンクでヘッドコーチを務めていた達川光男氏が分析する。
取材・構成=藤本泰祐 写真=高原由佳

第1戦の坂本勇の第1打席。千賀は6球中5球内角のストレートを投じ、二飛に打ち取る。この打席で、坂本勇に内角への意識を強く植えつけた


セ・リーグにない攻めで乱された坂本勇


 巨人は亀井(亀井善行)や岡本(岡本和真)は打ったけど、やはり中心は坂本(坂本勇人)と丸(丸佳浩)。この2人を抑えたのがソフトバンクの勝因じゃろうね。

 それができたのは、先発マスクの甲斐(甲斐拓也)が、スコアラー陣の綿密なデータ分析を生かして、特定のコースを意識させながら相手を揺さぶる短期決戦用のリードを、試合でしたということでしょう。甲斐も3年連続の日本シリーズで、1年目より2年目、そして今年と、どんどん短期決戦用のリードに冴(さ)えを見せてきている。今年は完ぺきだったね。

 短期決戦では、極端なリードで相手に何かを印象づけ、それを利用していく、というのは効果的なんです。今年の場合は・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

特集記事

特集記事

著名選手から知る人ぞ知る選手まで多様なラインナップでお届けするインビューや対談、掘り下げ記事。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング