今年の日本シリーズでは、坂本勇人、丸佳浩を、ソフトバンクのバッテリーがそれぞれ13打数1安打と抑え込んだことが何と言っても大きかった。それを可能にしたのは、どんな配球だったのか。元広島監督で、昨年までソフトバンクでヘッドコーチを務めていた達川光男氏が分析する。 取材・構成=藤本泰祐 写真=高原由佳 第1戦の坂本勇の第1打席。千賀は6球中5球内角のストレートを投じ、二飛に打ち取る。この打席で、坂本勇に内角への意識を強く植えつけた
セ・リーグにない攻めで乱された坂本勇
巨人は亀井(
亀井善行)や岡本(
岡本和真)は打ったけど、やはり中心は坂本(坂本勇人)と丸(丸佳浩)。この2人を抑えたのがソフトバンクの勝因じゃろうね。
それができたのは、先発マスクの甲斐(
甲斐拓也)が、スコアラー陣の綿密なデータ分析を生かして、特定のコースを意識させながら相手を揺さぶる短期決戦用のリードを、試合でしたということでしょう。甲斐も3年連続の日本シリーズで、1年目より2年目、そして今年と、どんどん短期決戦用のリードに冴(さ)えを見せてきている。今年は完ぺきだったね。
短期決戦では、極端なリードで相手に何かを印象づけ、それを利用していく、というのは効果的なんです。今年の場合は・・・
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