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スペシャルインタビュー

ソフトバンク・千賀滉大インタビュー “一以貫之”エースの進化「『絶対に抑えてやる!』という気持ちが強くなった」

 

チームの中心となってやっていく──。これまで以上に強い思いを持って挑んだ2019年シーズン。チームを日本一に導いたエースは、新たな成長を見せた。
取材・構成=菅原梨恵 写真=榎本郁也、桜井ひとし、小山真司


やるべきことをしっかり


 2年連続の開幕投手を務めた千賀滉大の2019年シーズンは、初球、161キロのド派手なスタートで幕を開けた。以降も、故障などで離脱することなく、先発の柱としてチームをけん引。自己最多の180回1/3を投げて13勝を挙げると、227個の三振を奪って、歴代最高11.33という驚異の奪三振率を記録した。

──今季は自身初めてとなる最多奪三振のタイトルも獲得しました。

千賀 タイトルは単純にうれしく思います。獲れたらいいなくらいで、三振に対するこだわりもそれほどなかったのですが、則本さん(則本昂大楽天)の奪三振222という数字は意識していた。超えられて良かったです。大事なところでは三振を取りたいとは思っていましたし、今年から奪三振数に応じた寄付も行っていたので(ポストシーズンも含めて1奪三振につき1万円を「認定NPO法人 児童虐待防止全国ネットワーク」へ寄付)、その点でも良かったですね。

──1年間、離脱なくできたからこそのタイトル獲得だと思います。

千賀 体の不安がなくマウンドに上がれたことの多かった1年でした。1年間、先発ローテーションを守り続けることは、僕の中で重要なポイント。自分のやるべきことを貫けたのは大きいですね。昨年までは体のしんどさだったり、疲れの中で、どうしても体の調子に合わせて行動することが多かった。でも、今年に関しては体がキツくてもやるべきことはやれましたし、しっかりと自分の意図を持って過ごせたかなと思います。

──シーズンを終えて疲労度はいかがですか。

千賀 もちろん疲れはありますが、昨年よりはだいぶマシですね。シーズン前からケガへのリスクマネジメントを徹底して。シーズンに入ってからもその積み重ねで、投げたあと「疲れた。1週間、休みたい」と思うことが少なくなりました。

──リスクマネジメントと言うと、具体的には。

千賀 昨年までは“ケア”をすごく重要視していたんですが、ケアよりも自分で動かしてどうなるかというところを意識して過ごしていました。どうしても疲れたり、体が気になってしまったりすると、これまではトレーナーの方や機械とかに頼りがちだった。しかし、昨オフからは・・・

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