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スペシャルインタビュー 背番号「19」復活

ソフトバンク・甲斐拓也インタビュー 自分を変えるチャンス 「キャッチャーの神様のような野村(克也)さんに直接言葉を掛けられて、意識しない人はいない」

 

ホークスを代表する名捕手・野村克也に「君に着けてもらいたい」と直接、伝えられた。3ケタ番号「130」からスタートしたプロ野球人生。6年間背負った「62」から「19」への変更は、新たなターニングポイントだ。
取材・構成=菅原梨恵 写真=桜井ひとし、湯浅芳昭、BBM


レジェンドからの言葉


──今季から背番号「19」を着けることになりました。率直な気持ちを教えてください。

甲斐 うれしかったですね。球団の方から話をいただいて、本当にうれしかった。ただ、すぐに決められなかったという気持ちも、正直ありました。「62」という番号にも自分の中ですごく愛着がありましたし、入団したときから「2ケタの背番号がほしい」と思ってやってきた中で、初めてもらったのが「62」。自分の中では特別な番号でしたから。

──最終的には変更を決めました。

甲斐 悩みましたが、やはり「19」への思いのほうが強かったです。

──「19」への思いを強くしたのは、野村克也さんから直接「着けてもらいたい」と伝えられたからだと聞きましたが。

甲斐 そうですね。それまでは正直、あまり考えていなかったというか、そもそも背番号を変えること自体、僕の頭の中にはなかったことだったので。ただ、野村さんに言っていただいたことで、意識はしましたね。

──甲斐選手の中で、これまで背番号に対するこだわりはなかったのでしょうか。

甲斐 特には……。入団したときから、まずは支配下を目指してやってきました。「とにかく2ケタの番号がほしい」「3ケタじゃない背番号がほしい」と思って3年間やってきて。正直、いつ戦力外になるかも分からない。とてもキツかったですよ。そんな思いをして、やっともらえた62番だったので、自分としては大事にしてきました。

──「19」に対するイメージは?

甲斐 どうしてもピッチャーが着ける番号というイメージがあったので、その部分でも、ちょっと「どうなのかな」という思いもあったんですけど。それでも、大先輩であり、僕らじゃ、とても手の届かないすごい方(野村さん)が着けていた背番号というのが大きいですね。今回、背番号を変更するにあたっては「こんなチャンスはないな」と思いましたし、さっきお話ししたピッチャーが着ける番号というイメージに関しても、逆に斬新でいいのかもしれないなと。「19」が、今の野球界ではキャッチャーとしては珍しい番号になっていたので。

──甲斐選手が抱く、“捕手として”の野村さんのイメージを教えてください。

甲斐『スーパー・キャッチャー』です。

──目指すべき理想の選手像でもあるのですか。

甲斐 あこがれというか、言葉では表すことのできない存在ですよね、正直。そこを「目指します」というのも・・・

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