1月8日の新人合同自主トレ初日、将来的にメジャーでプレーする夢を語り、周囲を驚かせたが、冗談でも、ビッグマウスなわけでもない。生まれは菊池雄星、大谷翔平にもゆかりのある岩手県花巻市。東北発の巨人ドライチ右腕は、偉大な先輩たちの背中を追い、ステップアップを思い描いている。 取材・文=坂本匠 写真=佐藤博之、BBM 東北の人間として
巨人の春季キャンプは、育成1位の平間隼人(内野手)を除く7人がファームスタートとなった。新人合同自主トレで潜在能力の高さと伸びしろの多さを印象付けた2020年のドライチ・堀田賢慎は、合同トレ終盤に右ヒジに張りを訴え、軽度の炎症と診断。原辰徳監督からは「無理をしちゃいかんだろうし、しかし恐れてもいけないというところがプロ野球の厳しさだからね」と気遣いを受けたが、「徐々に状態を上げていきたい」とキャンプからアピールの機会をうかがっている。 ――昨年10月のドラフト会議で巨人に指名され、入団が決まってから、合同自主トレ、そしてキャンプに向けて、どんなことを意識してトレーニングを続けていたのでしょうか。
堀田 学校のある青森と、実家のある岩手とで練習をしていたのですが、雪が多い地域で寒い中での調整という形でしたから、投げる距離、強度は少し抑えながら、でも、ランニングとウエートをしっかりやって、土台づくりを重点的にやってきました。
――1月9日の新人合同自主トレからプロとしてのキャリアがスタートしました。落ち着く暇なく2月1日からは春季キャンプ、そして3月の開幕まで怒とうの日々となります。
堀田 少しずつ寮の生活だったり、練習にも慣れてきたように思います。練習は高校も厳しいほうだったのですが、プロは一つひとつの内容が濃くて、ムダがないというか、目的がはっきりしているメニューが多いですね。トレーニングコーチ(※S&Cコーチ)に教わってすごく大事だなと思って意識しているのが、フォーム、形です。ウエートを含めたすべてのメニューに当てはまるんですが、それが投げる動作、打つ動作につながっていく。高校ではひたすら重いものを持ち上げたり、量をこなしたりしていたんですが、プロではすべてピッチングに生かすためのトレーニングだということを大事にしていて、考えながら取り組めていますし、新人合同自主トレから毎日が充実している感覚があります。
――自分自身の体の構造や、トレーニング理論、フォームなど、研究するのが好きだと聞きました。
堀田 いろいろ調べたり、教わったりしたものを理解して、それをグラウンドで試していくと、成長というか、変化、結果を感じることができるので、楽しいなと思っています。
――ちなみに、岩手出身の堀田選手ですが、ジャイアンツにはどのようなイメージを持っていたのですか。
堀田 東北なので、
楽天を見てきたと思われる方も多いみたいなんですが、小さいころはジャイアンツの試合をよく見ていました。当時は・・・
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