アダム・ジョーンズほどの実績はないが、それでもメジャー通算92本塁打。MLBのホームランダービーにも出場した左のパワーヒッターだ。2017年にはイチロー氏とともに日本で自主トレを行うなど、日本慣れをしている新助っ人である。もちろん、日本のスタイルを1日でも早く受け入れる気持ちも強い。阪神の15年ぶりの優勝にはこの男の快音が必要不可欠だ。 関連記事→「オリックス・ジョーンズ インタビュー みなぎる情熱を日本で」 取材・構成=椎屋博幸 写真=小山真司(インタビュー)、早浪章弘 通訳=鈴木享也 声援に対し感謝の念
2月20日、楽天との練習試合(宜野座)。その第3打席でセンター前へクリーンヒットを放ち、対外試合初安打を放ったボーア。すでにいつでも開幕を迎えられる状態になっているという。それも契約を結んだ後に、日本の野球を自らリサーチしていたから。どういう球種を多く投げるのか、どういうコースに投げてくるのかなど。さらに阪神のことについてもしっかりと調査を済ませて来日。阪神ファンの気質も理解しているようだ。 今は野球のシーズンが始まってうれしいという思いしかないよ。野球がやりたくて仕方ないね。日本に来て毎日をすごく楽しく過ごしているし、新しい発見も多いよ。しかも、みんな親切だし、すごくいい時間になっているね。
日本のキャンプインは、メジャーのキャンプインよりもかなり早い2月1日だから、確かに早く始まったなあとは感じるけど、阪神とサインをしたのが早い時期で、すぐに合意できたことで、いい準備ができたオフシーズンだったから、問題はないよ。これからも、日本の野球に関してたくさんのことを自分の中ですり合わせていかないといけないだろうけどね、ただ、来日当初は時差ボケ(ジェットラグ)があって少し大変だったのも事実だね。だけど今はもうそういうのもないから、プレーに集中できている。
契約のサインをした後に阪神のことをいろいろとリサーチして、2つのことが分かったんだ。1つ目。すごく興味を抱かせてくれたのが「ファン」だったね。動画なども見て熱狂的なファンだというのが分かったよ。2つ目は、それと同時に、このチームは勝たないとファンが納得してくれない、ということ。そこはファンの心理としては当たり前だと思う。
実際にキャンプインしてから、何をするにも、多くのファンから声を掛けられたり、移動するだけで歓声が沸いたり……これこそは、まさに僕がリサーチしたとおりだったね(笑)。そういう声援はまったくイヤにならないよね。
打撃練習のときにホームランを打つと、歓声や拍手をもらえるからすごくうれしいし、その声援に対し感謝の気持ちになるんだ。さらに・・・
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