ここでは球団別の「エースの系譜」をたどっていく。チームを幾多の栄光に導いた者、低迷期を孤軍奮闘で支えた者……。彼らがなぜ「エース」と呼ばれたのか、あらためて考えてみたい。 ※エース選定は編集部、通算成績は他球団含む 田中将大 在籍2007-13/NPB通算99勝35敗3S、防御率2.30
エースの心得も継承
創設16年目と最も歴史の浅い球団だが、絶対的エースは常に存在した。大きく分けると
岩隈久志(現
巨人)、田中将大(現
ヤンキース)、
則本昂大という3人の右腕の名前が挙がる。
球界再編の流れを受け、近鉄、
オリックスの選手を中心に結成された新たなチームは、苦闘の時期を長く経験した。その中で奮闘したのが、近鉄のエースだった岩隈だ。初年度の2005年はシーズン97敗という惨敗の中、9勝15敗という数字はいずれもチーム最多だった。右肩、ヒジの故障もあり、その後は思うように勝ち星を伸ばせなかったが、08年に21勝4敗の成績で圧倒的な存在感を示す。このシーズンにマークした被本塁打3本以下は50年ぶり3人目の快挙だった。
ただし、当時の指揮官の
野村克也は・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン