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松山商高(愛媛) 距離は取っても心は密に 61人で共有した「目的は人間形成」

 

今治西高で春6回、夏5回の甲子園出場へ導いた大野康哉監督が4月1日に愛媛の古豪・松山商高に赴任した。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により休校、部活動停止が長引いたため、5月25日が初練習となった。熱血漢は短い時間の中でも3年生のために力を尽くす。
取材・文=寺下友徳 写真提供=山田次郎

大野監督は今治西高OB。母校を春夏計11回の甲子園へ導いた熱血漢は、春2度、夏5度の全国大会優勝を誇る名門・松山商高を率いる


「実は明日(4月8日)は入学式だけをして、休校に入ることになったんです。せっかく取材を申し込んでくれていたのに、申し訳ないです」

 陣頭指揮を執る闘将・大野康哉監督の声は、いつも枯れている。4月7日夜。電話口の声は、さすがに落胆の色が明らかに見えた。同1日に15年率いた母校・今治西高から松山商高へ異動。11年指揮した重澤和史前監督(うち監督は10年7カ月)から、この日までに野球部寮「同窓会館さくら荘」の管理など、一連の校務を引き継いだ。いよいよ入学式後の初練習に臨もうとした矢先だった。この日、政府から東京都など7都府県に緊急事態宣言が発令(16日には全国に拡大)され、翌8日から部活動が停止となった。松山商高野球部、大野監督にとって、辛抱のはじまりとなる。

 春季愛媛県大会は3月6日の時点で、四国大会とともに中止が発表されていた。収束の糸口すら見えない4月・・・

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