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2020を待ちわびた男たち インタビュー

西武・外崎修汰インタビュー 3連覇へアップルパンチ! 「五番は大事なポイントを担うことが増えてくる」

 

今年で6年目を迎える外崎修汰。攻守走で高レベルのプレーを見せる超万能選手として名高い。今年も首脳陣からの信頼は厚く、3連覇へのキーマンとして欠かせない存在だ。実家がリンゴ農園で、ファンは外崎の勝利を呼ぶ一撃、アップルパンチを待っている。
取材・構成=小林光男 写真=井田新輔、高原由佳


合わせた打撃をせずに出塁率を上げたい


 チームにとっても、外崎修汰にとっても、大事なシーズンが始まる。チーム名にライオンズと冠せられてから70年目を迎えた2020年。連覇を果たしながら2年連続クライマックスシリーズで敗退の憂き目に遭っているライオンズにとって、メモリアルなシーズンにこの屈辱は払拭したい。そのために欠かせない存在であるのが外崎だ。17年にレギュラーを獲得してから3年間、成績は右肩上がりで、昨年11月には侍ジャパンの一員としてプレミア12で世界一も経験。今年開催予定だった東京五輪でも侍ジャパン入りは確実視されていた。来年に延期された東京五輪で、金メダルを狙う精鋭の中に名を連ねるためにも今年、さらに進化した姿を見せつけなければいけない。

──日本ハムとの開幕3連戦、外崎選手は2戦目に自身初安打、そしてチーム第1号となる本塁打を放つなど、まずまずのスタートを切りましたね。

外崎 ようやく開幕し、公式戦ができることに喜びを感じています。開幕戦でヒットが出なかったので、早く1本欲しいと思っていました。でも、それがホームランだと予想していなかったのでびっくりしています。

──5月終了時点の打率が一昨年は.195、昨年は.225。シーズン序盤は波に乗り切れない印象があります。

外崎 毎年、開幕が近付くと不安な気持ちの割合が増えるんですよね。普段は無神経なのか、あまりそんなことはなく、「どっちでもいいや」と思えるんですけど。だから、どんな形でもいいから早く1本ヒットが出れば気持ちが楽になっていくんです。

──それが顕著に出たのが昨年でしょう。ソフトバンクとの開幕戦は4打数4三振でした。

外崎 不安感がある中で打てないと、ドツボにハマるというか、考えがマイナスのほうへ行ってしまう。数字って結構気にしてしまうものなので、4打数0安打だと、次の打席でヒットを打っても打率は2割ですから。不安感をどれだけ消せるかが、僕にとっては大事なことです。

──当面は無観客でのプレーとなります。やりづらさはありますか。

外崎 そうですね。周りに左右されないというか、気持ちの浮き沈みは少なくなるように思いますが、打席に入る際、ファンの声援に押されて「よっしゃ、行こう!」と強気になることもありましたから。無観客では自分自身で集中力を高めなければいけません。例えば・・・

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