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廣岡達朗連載「やれ」と言える信念

廣岡達朗コラム「巨人とは何か? それが問題だ。生え抜きでチームを固める。昔のジャイアンツには教育とプライドがあった」

 

61年、選手兼任監督に就任した川上哲治氏[手前]と


 巨人が通算6000勝を達成した。

 そのことについて言及する前に、今年の開幕カードの阪神戦を見て気づいたことを書いておきたい。

 今シーズンの坂本勇人は少し雰囲気が違う。

 バッティングに関しては、ボールを手首でこねない。バットに当てて右腕でぐっと力強く押し込む。居合をやれば分かるが、日本刀は対象物に押し込まないと斬ることができない。目の前の太い藁(わら)を何も見えないものと思って全身全霊をこめて刀を振り下ろすと、両脇が締まって真っ二つに斬ることができるのだ。そういうバッティングを坂本はするようになった。

 新型コロナウイルスにかかったことで開眼したのか。あるいは、5年目の増田大輝が頭角を現してきたことで刺激を受けたという見方もできる。選手というのはライバルを作らないとアグラをかく。どんなにいい選手でもライバルと競わせて、お前が楽をしたら危険な状態に置くぞという空気にすれば、堕落しないのだ。

 ということで本題に入ろう。巨人の6000勝で多大な貢献を果たしたのは、私の後輩にあたる長嶋茂雄王貞治である。彼らに共通していたのは・・・

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