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SPECIAL COVER INTERVIEW

ロッテ・荻野貴司インタビュー 成功を呼ぶ2つの勇気 「力を抜いてリズムを取る。それが良いスタートを生む」

 

打線を活気づけるのは、何もバットだけではない。ロッテのリードオフマンとしてリーグトップの12盗塁と、背番号0が開幕から快足を飛ばして打線をけん引。現在は右太もも裏を痛めて離脱中も、早期復帰が濃厚だ。そんなチーム浮沈を握る幕張のスピードスターは、盗塁成功のために、心得る2つの勇気があるという。
取材・構成=鶴田成秀 写真=桜井ひとし、BBM ※取材日7月15日、成績は7月25日現在


スタートがすべて


 果敢に次塁を狙う。開幕から盗塁を量産する中で、7月23日の西武戦(メットライフ)の二盗の際に右太もも裏を負傷。軽症とはいえ井口仁資監督が「無理させる必要はない」と離脱させたのは欠かせぬ存在だからこそ。「おそらく10日間で(一軍に)戻ってくると思う」(井口監督)と“長期離脱回避”を選択させたスピードスターの足は、相手にとっても脅威にほかならない。そんな男の盗塁は、“スタートがすべて”という考えがある。

──スタート・スピード・スライディング。盗塁技術で大事とされる「3つのS」で大事にされているものはありますか。

荻野 僕の場合はスタートですね。ほとんどがスタートで決まると思っている。だから、できるだけスタートまでは力みをなくしたい。リラックスまではいかないけど、スタートを切ったときに力が入り過ぎて体が動かないということがないように。できるだけ力は抜いてスタートを切れるようにしています。

──リラックスの意識は、スタートを切る直前まで?

荻野 ただ、どうしても力は入ってしまうんですよね。だから意識だけでも力を抜くことを心掛けているんです。ちょっとでも、力を抜けたらな、と。

──その意識は、いつからですか。

荻野 プロに入ってから、1年目にケガしてからだと思います。たぶん、あれは力んでいたのがケガにつながったと思うんです。力んでいたから、体に負担がかかっていたのかな、と。だから力を抜くようにしたんです。故障防止のためにも。

──スタートを切りやすくするために意識されていることは何かありますか。

荻野 う〜ん、構えは、いろいろ試してきましたね。自分に合う形を探して。それに、ピッチャーを見るところは・・・

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