週刊ベースボールONLINE

2020外国人特集

金子真輝さん(ソフトバンク・スペイン語通訳)が語るコロナ禍でのキューバ人選手たち

 

新型コロナウイルスは日本だけでなく世界で猛威を振るっている。外国人選手たちにとっては、自身の活動はもちろんのこと、さまざまなところに影響が及んでいるケースも少なくない。ソフトバンク在籍のキューバ人3選手の現状を、金子通訳が教えてくれた。
取材・構成=菅原梨恵 写真=井沢雄一郎、小山真司

8月5日の試合前、デスパイネグラシアルの2選手が一軍に合流した。コンディションに気を配りつつ、調整状況を首脳陣にしっかりと報告(写真左から平石洋介打撃兼野手総合コーチ、金子通訳、デスパイネ)


三者三様のキューバ勢


 今季、ソフトバンクに在籍するキューバ人選手は、投手のL.モイネロと、野手のY.グラシアル(内野手)、A.デスパイネ(外野手)の3人。金子真輝通訳は普段、彼らとどのように接しているのか。彼らのキャラクターについても聞いてみた。

 ホークスの場合は、担当がはっきりと決まっているわけではないんです。今年は例年以上に流動的。現在、僕はデスパイネとグラシアルについていますが、彼らが再来日する前はずっとモイネロと一緒にいました。特に2選手が仙台に来てからは(遠征地、取材は8月7日)、基本的に新型コロナウイルス対策の観点から登録していない選手は練習が終わったら先にホテルに帰るので、帯同して彼らのケアをしています。

 モイネロ、デスパイネ、グラシアルは、皆さんも見ていて分かるかと思いますが、本当に三者三様、それぞれが個性的で魅力的です。例えば、モイネロは、一緒にいてポジティブなところがすごく伝わってくる選手。元気で明るくて、周りとも積極的にコミュニケーションを取っています。もちろん日本語が完璧に話せるわけではないのですが、ブルペン陣にとても愛されていて。コミュニケーション能力の高さには驚かされますね。

 グラシアルは、本当に真面目。トレーニングにも文化的な違いがあると思うのですが、日本の練習、プログラムもしっかりリスペクトしてやっている。こうしたいという要望を伝えながらも、基本的には与えられたチームのメニューに関しては“それはそれでやる”というタイプ。それにプラスして自分でもやるので、みんなから信頼されているのでしょう。

 デスパイネは皆さんが外から見て思っているとおりだと思いますよ(笑)。兄貴肌で面倒見が良くて・・・

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