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12球団別「 勝利の方程式」事情

我がチームの必勝リレー【巨人・DeNA・阪神】

 

今シーズンは120試合制の短期決戦。終盤までリードしている試合は確実にものにしたい。その近道となるのが盤石の継投、必勝リレーだ。各球団の勝利の方程式、その現状を紹介する。
※記録はすべて8月27日現在。△は左投げ

読売ジャイアンツ


必勝リレー防御率 1.05(チーム防御率3.39)


中継ぎ △高梨雄平
16試合/1勝0敗0S8H/防0.60

中継ぎ 大竹寛
17試合/1勝1敗0S9H/防1.80

中継ぎ △中川皓太
21試合/1勝1敗5S7H/防0.84

抑え R.デラロサ
10試合/0勝0敗6S1H/防1.04

質量充実。安定感は抜群


 勝利の方程式で言えば、8回・中川、9回・デラロサが昨季終盤以降、不動の形だ。中川はスライダーのキレが抜群の左腕で、チームは異なるが、1000試合登板、400Sの鉄腕・岩瀬仁紀を彷彿させる。デラロサは昨季途中加入でクローザーに。開幕直後に左ワキ腹肉離れで1カ月の離脱があったが、復帰済み(主に中川が代役)。150キロを超える力強い直球もさることながら、制球力が抜群で近年のクローザーの中では群を抜く安定感を誇る。8回までリードする展開ならば、100%に近い確率で逃げ切りが可能だ。

 楽天から今季途中にトレード加入の高梨は走者を背負った苦しい状況でのワンポイント起用が多いが、対左のスペシャリスト(対右も苦にしない)は移籍後15試合連続無失点中と無類の勝負強さを見せている。原辰徳監督から絶大な信頼を受けるベテランの大竹寛は、勝利の方程式前の6、7回で登板機会が多い。シュートとスライダーのコンビネーションで打たせて取るスタイルでチームにリズムをもたらしている。

 このほかにも鍵谷陽平田中豊樹らブルペン組は質量ともに豊富で、首位快走のチームを下支えしている。

プラスワン・△大江竜聖 サイド転向でブレーク


大江竜聖 16試合/1勝0敗0S3H/防2.41


 左の本格派からサイドへ転向したのは今年4月のこと。150キロに迫るストレートを持つパワー型の変則左腕は、過密日程のシーズンでブルペンの救世主に。将来的な先発復帰も視野。



横浜DeNAベイスターズ


必勝リレー防御率 3.36(チーム防御率3.58)


中継ぎ パットン
29試合/2勝1敗0S9H/防4.91

中継ぎ △エスコバー
29試合/0勝1敗0S8H/防2.48

抑え 三嶋一輝
27試合/1勝1敗8S4H/防2.81

再編された勝ちパターンも暫定


 盤石であったはずの方程式は序盤で崩れた。守護神の山崎康晃が精彩を欠き、立て続けに勝ち試合を落とすとラミレス監督は、2年連続セーブ王の配置転換を決断。代わって三嶋をクローザーに指名した。もともと中継ぎで勢いのある投球を見せていたが、9回のマウンドに立った三嶋は、さらにアクセルを踏み込んだような鬼気迫る投球で7月末にキャリア初セーブを挙げると、失敗なしの8セーブと波に乗る。7回は、本来の姿とは遠いながらも、パットンがつなぐ形は継続。現在は登板数でリーグトップ3を独占する「パットン→エスコバー→三嶋」が勝ちパターンとなる。山崎はファームに落とされることなく、中継ぎで登板しながら、復調を待つ。

 今季、大きな存在なのが左腕の石田。リードした展開、ビハインドの展開、ワンポイントとあらゆる場面で投げられる、いわば勝ちパターンを超えた“ジョーカー”として機能。数字も圧倒的だ。とはいえ、現在のリリーフの配置は、あくまで暫定措置。ラミレス監督は「優勝するためにはヤス(山崎)がクローザーでなければならない」と守護神の復活を心待ちにしている。

プラスワン・△石田健大 中継ぎで新境地!


石田健大 24試合/1勝1敗0S11H/防1.31


 先発でも、リリーフでもこなせるマルチロール左腕が中継ぎで光る働きを見せている。21試合連続無失点を記録するなど抜群の安定感で、負担の大きいブルペンを力強く支えている。



阪神タイガース


必勝リレー防御率 2.26(チーム防御率3.58)


中継ぎ ガンケル
15試合/0勝2敗0S7H/防2.79

中継ぎ △岩崎優
19試合/2勝1敗0S8H/防2.55

抑え スアレス
23試合/0勝0敗10S5H/防1.59

まだまだ模索中の勝利の方程式


 開幕前の構想では、7回に岩崎優、8回にエドワーズ、9回に藤川球児が必勝パターンとして練られていた。9回の藤川は今季40歳を迎えたが、その真っすぐの威力は健在と見られ、エドワーズも同じようにパワーリリーバーとして期待された。しかし2人とも調整不足で、開幕早々離脱してしまった。

 そこで救世主として表れたのが、スアレスだ。ソフトバンクから移籍し、トミー・ジョン手術から3年目でうまくなじんでくる時期。それがうまくハマりセットアッパーとして開幕を迎えると、藤川の離脱でクローザーへ。現在もリーグトップの10セーブで阪神の救世主となっている。

 また現在のセットアッパーには、開幕後にケガをしながら復帰した岩崎。まだ不安定な投球を見せているが、徐々に本来の力を発揮してくるはずだ。そして7回にはガンケルが入ってきた。当初は先発ローテ入りも打ち込まれ、二軍降格。そこで多彩な変化球を駆使し中継ぎで生きる道を見い出し、首脳陣の信頼を得た。そのほか、勝ちパターンでは3年目の馬場皐輔、ベテランの能見篤史なども起用されており、彼らの活躍次第では方程式の変更もあり得る。

プラスワン・馬場皐輔 勢いをチームに!


馬場皐輔 18試合/1勝0敗0S6H/防2.25


 プロ2年間で4試合登板、防御率6.75の成績だった。しかし、今季に懸ける意気込みは並大抵ではなく、中継ぎに抜てきされると気迫の投球と鋭く落ちるフォークでチームを勝利に導く働きをしている。

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