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Reliever Interview

中日・ライデル・マルティネス インタビュー 逃げるな、怖がるな 「逃げ腰になった時点で、試合終盤に投げる投手の資格はない」

 

今やチームに欠かせない不動の守護神だ。来日4年目となったキューバ人右腕は、ダイナミックなファームから投げ込む快速球でセ・リーグの強打者たちを抑え込んでいる。慣れ親しんだポジションで力投を続ける助っ人に、クローザーとしての想いを聞いた。
取材・構成=牧野正 写真=榎本郁也、小山真司、佐藤真一

日本野球とキューバ野球のハイブリット。その信頼感は日に日に増している


コントロールが重要


 来日4年目となる今シーズンは中継ぎでスタートした。昨年43試合に登板した自信と経験を胸にマウンドへ上がり、自慢のストレートを投げ込んだ。抑えを務めていた岡田俊哉が不調に陥ると、その代役を担った。193センチの長身から投げ下ろすボールには高さと角度があり、抑えを任されたことで一段と気合いが入った。ここまで中継ぎを含め22試合に登板して失点はわずかに2。1勝9セーブ6ホールド(8月31日現在)の好成績だ。球団記録となる160キロもマークし、竜の守護神としてチームから大きな信頼を得ている。

――開幕から2カ月が過ぎましたが、とても好調ですね。その要因を教えてください。

マルティネス(以下R.M) 練習の成果だと思う。キューバから来日したのは春季キャンプ前日の1月31日だったけれど、そこから一つひとつのメニューを真面目に取り組んできた。キューバでも今年はやるぞと強い気持ちを持って準備してきたしね。開幕が大きく遅れたけれど気持ちを切らさず、しっかりと調整できたことも大きかった。好調の要因はその結果だと思っている。

――昨年に比べて良くなったと思う点はどこですか。

R.M コントロールだね。そこが一番良くなったと思う。勝てる投手というのはスピードが速いというよりは、コントロールがいいと思う。もちろんスピードも大事だけれど、どんなに速くても甘く入れば打たれてしまうから。

――8月15日の巨人戦(東京ドーム)では球団記録となる160キロをマークしましたが、この記録については?

R.M だからスピードはそれほど重要じゃないよ。160キロを出してもチームが勝てるわけではないから、別にたいしたことじゃない。大事なのは何キロを投げるかではなく、どこに投げるか。ただ、160キロを出せた理由を考えるなら・・・

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