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2020ドラフト特集

2020最新スカウティングリポート 12球団ドラフト指名予想【セ・リーグ編】

 

「10.26」まで、約1カ月。各球団の編成は全国にアンテナを張り巡らせて、候補者をリストアップする。ここからは最新の指名候補者を予想してみたい。スカウト会議を終えた球団もあり、今秋ドラフトの輪郭がおぼろげながら、見えてきた。

巨人・若手台頭で方針転換異例の野手1位を公言


[左・1位指名はこの逸材!!]佐藤輝明内・外野手/近大/21歳
[右・その他、1位指名候補!]栗林良吏投手/トヨタ自動車/24歳


 8月28日に行われた編成会議で今秋ドラフトでは即戦力重視の方針を固めた。過去2年は12人の支配下指名のうち、高校生10人を指名。この中から投手では2年目の戸郷翔征が先発ローテ投手となり、同じく直江大輔も先発デビューで一定の評価を得ているためだ。同日、取材に応じた大塚淳弘副代表は「1位は野手の即戦力。投手も即戦力。(先発の)頭数が足りない」と説明。今秋候補では1位クラスの即戦力投手は豊富だが、野手が少ないため、糸井二世とも柳田二世とも言われる佐藤輝明(近大)が1位の最有力候補に浮上した。阪神との競合も噂されるが「万が一外れても投手はそろっている」(大塚副代表)と代わりの野手の指名を否定、栗林良吏(トヨタ自動車)ら社会人投手、早川隆久(早大)ら大学生投手に切り替える方針。なお、全体では支配下5、6人の指名を予定している。

○は抽選の結果、交渉権獲得、×は外れ、☆は第1回入札単独指名



DeNA・リリーフ部門の補強と内野手を中心に即戦力を


[左・1位指名はこの逸材!!]木澤尚文投手/慶大/22歳
[右・その他、1位指名候補!]牧秀悟内野手/中大/22歳


 すっかりドラフト巧者のイメージが定着した。2015年入団の山崎康晃から今永昇太濱口遥大東克樹上茶谷大河とドラフト1位が看板選手へ成長。昨年は地元のスター候補として森敬斗を一本釣りした。今年、一つの補強ポイントに考えられるのがリリーフ部門だろう。守護神・山崎康は将来的なメジャー挑戦の希望を明らかにし、他の中継陣の蓄積疲労を考慮すれば、新しい力は不可欠だ。筆頭に挙がりそうなのが155キロ右腕・木澤尚文(慶大)。最近は先発としても評価を上げているが、奪三振率の高さは短いイニング向き。また、大和倉本寿彦が30歳を超えた二遊間では牧秀悟(中大)が魅力的。遊撃を本職に、二塁もこなす右の大砲タイプだ。上川畑大悟(NTT東日本)や野村勇(NTT西日本)ら社会人野手にも注目していく。その一方で、編成内では佐藤輝明(近大)を推す声も強く、競合覚悟での指名もありそうだ。

○は抽選の結果、交渉権獲得、×は外れ、☆は第1回入札単独指名



阪神・まだ絞り込みはできないものの本命は佐藤1本で


[左・1位指名はこの逸材!!]佐藤輝明内・外野手/近大/21歳
[右・その他、1位指名候補!]中森俊介投手/明石商高/18歳


 これまでにリモートによるスカウト会議を実施するなど約50人の高校生を含む全体で約130人の候補選手をリストアップしているが、今のところ1位の公言はしていない。しかし、大方の予想では、佐藤輝明(近大)が大本命だ。近大OBの糸井嘉男二世ともソフトバンク柳田悠岐二世ともいわれるパワフルな打撃が魅力の長距離砲。佐藤自身も阪神のおひざ元、西宮市出身でしかもタイガースジュニア出身ということもあり、感触的には悪くない。コロナ禍の中での練習再開初日にはスカウト2人が視察に向かうなど、本気モードだ。一方、高校生では「プロ志望高校生合同練習会」を視察した畑山俊二総括スカウトは「ここまで(チェック)できていなかった選手が何人か出てきたので、今回確認できたというのは良かった」と語ったが、この練習会不出場の中森俊介(明石商高)も上位指名しそうだ。大学や社会人も視察できなかった部分もあり、ここから絞り込みをしていく方針だ。

○は抽選の結果、交渉権獲得、×は外れ、☆は第1回入札単独指名



広島・求む!ハートの強い投手軸となるパワーヒッター


[左・1位指名はこの逸材!!]中森俊介投手/明石商高/18歳
[右・その他、1位指名候補!]山下舜平大投手/福岡大大濠高/18歳


 広島は8月22日のスカウト会議では今秋ドラフト候補の高校生49人をリストアップし、9人の候補を映像で確認した。白武佳久スカウト部長は「心臓の強い、ハートの強い投手がほしい」と説明。高校生では中森俊介(明石商高)、高橋宏斗(中京大中京高)、山下舜平大(福岡大大濠高)、小林樹斗(智弁和歌山高)といずれも最速150キロ超えの右腕投手4人に、野手1人が上位候補に名を連ねたもようだ。社会人ではアマNo.1右腕の呼び声高い栗林良吏(トヨタ自動車)、すでに他球団のドラフト1位筆頭に挙がる内野手・佐藤輝明(近大)らが1位候補にいる見込み。ある球団スカウトは「パワーヒッターが誠也みたいにうまく育っていけば中心選手になってくれる。長打力のある選手は定期的に入れていかないと」と大砲候補の指名も視野に入れている。そのほか、大学では右腕・入江大生(明大)も候補の一人か。

○は抽選の結果、交渉権獲得、×は外れ、☆は第1回入札単独指名 ※現在は矢崎拓也



中日・地元重視の方針も早川の指名も視野に


[左・1位指名はこの逸材!!]栗林良吏投手/トヨタ自動車/24歳
[右・その他、1位指名候補!]早川隆久投手/早大/22歳


 今季のドラフト1位候補を10人に絞り込んだが、従来通り、東海地区を重視したドラフト戦略に変わりはない。とすれば即戦力として完成度の高い栗林良吏(トヨタ自動車)、将来性として最速154キロをマークする高橋宏斗(中京大中京高)と本格派右腕の指名が濃厚。高橋は進学を希望しているものの、プロ志望届を出すケースも想定してリストに名前を残している状況だ。10人のリストの中には大学No.1左腕の早川隆久(早大)もあり、地元選手ではないが、即戦力左腕として獲得したい逸材だ。過去2年、根尾昂石川昂弥と高卒野手をドラフト1位で指名していることもあり、今年は投手の指名が濃厚か。ただ、控え野手の補充はチームの課題の一つ。大島洋平平田良介の後釜としても佐藤輝明(近大)の打力は大きな魅力。広いナゴヤドームに対応できるスピードのある選手として、五十幡亮汰(中大)、来田涼斗(明石商高)もマークしている。

○は抽選の結果、交渉権獲得、×は外れ、☆は第1回入札単独指名



ヤクルト・とにかく投手が欲しい高校生か即戦力か


[左・1位指名はこの逸材!!]中森俊介投手/明石商高/18歳
[右・その他、1位指名候補!]早川隆久投手/早大/22歳


 チームの課題である投手力向上のため、今年も上位は投手中心の指名になるはずだ。現在、1位指名候補に挙げているのは、中森俊介(明石商高)や高橋宏斗(中京大中京高)、小林樹斗(智弁和歌山高)、山下舜平大(福岡大大濠高)という4人の高校生本格派右腕たち。将来性ある彼らの指名が濃厚だが、チーム事情を考えると即戦力が望ましいか。当然、大学生、社会人投手にも目を光らせており、現段階では左腕の早川隆久(早大)や佐藤宏樹(慶大)、右腕では森博人(日体大)や木澤尚文(慶大)ら、大学生投手が上位候補に挙がっている。野手では球団OBの度会博文氏の次男である内野手、度会隆輝(横浜高)、武岡龍世の兄である武岡大聖(八戸学院大)の名前も挙がっているが、下位での指名になるだろう。

○は抽選の結果、交渉権獲得、×は外れ、☆は第1回入札単独指名


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