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2019ドラフト中間採点 12球団別「金の卵」の現在地【セ・リーグ編】

 

ここまで2020年ドラフト会議の注目選手たちを特集してきたが、果たして前回、19年秋のドラフト会議で指名された選手は、今どうしているのか。球団別にチェックしていく。
※成績は9月9日時点

巨人・育成型指名で一軍昇格は1人のみ


評価 D

太田龍(投手)


 支配下の指名は2位の太田を除いてすべて高校生で、太田にしても高卒→社会人出身で大学4年生の世代と、数年後をにらんだ指名だったため、前半戦60試合を終えた時点で一軍出場選手はいない(9月8日に太田が一軍昇格)。それでも若手を積極起用するチーム方針の下、多くが阿部慎之助監督率いる二軍で公式戦経験を積んでおり、その意味ではここまで順調。高卒出身選手の中から、昨季の戸郷翔征のように終盤戦にお試し昇格する選手もいるだろうが、真価が問われるのは来季以降か。ドラフト1位の堀田が練習試合含めて1試合も登板しないままトミー・ジョン手術を受けていることで全体をマイナス評価に。とはいえまだ19歳。素材を認められた151キロ右腕だけにリハビリを間違わなければ数年後、戦力となり、評価を覆す可能性は十分にある。


DeNA・大卒3選手がデビューも、感じる物足りなさ


評価 C

伊勢大夢(投手)


 大卒以上は即戦力として一軍の舞台で実力を見極める。高卒は二軍でじっくりと育成。新人の起用方針は、ここ数年変わっていない。今季は大卒3選手が一軍デビューを飾っている。9月8日の阪神戦(横浜)では、ドラフト2位の坂本が先発のマウンドに立ち、同6位の蝦名は「八番・右翼」で初スタメン。この日、2人はともに結果を残せなかったが、残りのシーズンで一軍定着を狙う。今季のルーキーで、一番の戦力となっているのが同3位の伊勢だ。サイド右腕として主にリリーフで11試合に登板し防御率1.29と安定感が光る。同1位の森をはじめ、高卒4選手はファームで技術、体力を磨いている最中だが、近年は今永昇太東克樹らドラフト1位の大卒ルーキー投手が1年目から強烈な印象を残してきただけに、今季は全体的に物足りなさを感じてしまう。


阪神・高卒上位5人とも育成中


評価 C

井上広大(外野手)


 ドラフト5位まで高校生を指名し、完全に育成中心のドラフトにシフトした。想定内だが、この5人の中から今季一軍に昇格した選手はいない。高校BIG4のうちの2人、ドラフト1位で投手の西純と3位の及川もいまだにファームで育成中だ。西純が6試合、及川は4試合のみと実戦でも多くは投げていない。プロの体が出来上がっていないという判断で、将来を見据えて体力作りを行っている。一方、同じく高卒で2位の井上は、ファームの四番として実戦を重ねつつ育成を行っている。チームで2番目の出場機会数をもらい、4本塁打で20打点とどちらもチーム1位の数字を残し、着々と力を付けてきている。4位の遠藤、5位の藤田も実戦で経験を積んでいる。唯一の大卒で6位の小川が一軍を経験しているが、ひとまず急ぐ必要はあるまい。


広島・1位の森下が期待どおりの活躍


評価 B

森下暢仁(投手)


 1位で指名した森下がここまで5勝、防御率もリーグ上位につける活躍を見せている。投手の左右の両輪になるはずだった大瀬良大地とK.ジョンソンが登録抹消となっている状況を考えると、今やチームで最も期待できる先発投手だ。もし森下を獲得できていなければと思うとゾッとする、というのが現実だ。そう考えるとA評価をつけたいところでもあるが、2位の宇草、5位の石原貴の、森下以外の大卒ルーキーがまだ一軍に姿を見せるには至らず、満点まではいかないか。宇草はファームでまずまずの成績を残しており、後半戦の一軍昇格の期待も。高卒ルーキーについては、しばらくはじっくり育成がチーム方針だけに、まだ結論を急ぐ必要はない。4位の韮澤も打率ではやや苦戦中だが、セカンドで小園海斗との二遊間コンビに挑戦中だ。


中日・5選手が一軍の舞台を経験


評価 B

石川昂弥(内野手)


 ドラフト指名6選手のうち5選手がすでに一軍の舞台に立っている。3位の岡野は開幕先発ローテに入り、すでに2勝をマーク。2位の橋本は中継ぎ左腕として11試合に登板。4位の郡司は正捕手争いに参戦し、スタメンマスクをかぶる機会も多い。即戦力ルーキーとして入団したこの3人は二軍落ちも経験したが、故障もなく、まずまずの活躍と言えるだろう。高卒ルーキーの野手2人が一軍昇格を果たしたのは、うれしい誤算だ。注目のドライチ、石川昴は今年は二軍に専念し、四番としてじっくり育て上げる球団の方針だったが、同じ三塁を守る高橋周平のケガもあり、緊急昇格。プロ初打席初安打を放つなど14試合に出場した。5位の岡林は二軍で安打を量産してアピールに成功。一軍で代打ながらプロ初安打を放った。6位の竹内と育成の松田は出番を待つ状態だ。


ヤクルト・ドラ2吉田喜が先発ローテ入り


評価 C

吉田大喜(投手)


 現在、新人一番の出世頭は、ドラフト2位の吉田喜だろう。先発ローテーションに定着し、すでにプロ初勝利も手にしている。8試合に先発し、3試合はクオリティースタートを達成。打線の援護がなく、白星につながらないことが多いが、現状の投手陣の中で、新人で先発ローテを守っているだけでも、チームに大きく貢献できていると言える。一方、1位の奥川だが、故障がちで二軍でも一進一退の調整が続く。金の卵の育成には首脳陣も慎重になっており、8月には上半身のコンディション不良でノースロー調整に。現在はブルペン投球も再開しているが、今シーズン中の一軍登板は難しいかもしれない。ほか、大西と武岡が一軍デビュー済み。大西と杉山は即戦力を期待されての入団のため、シーズン終盤には一軍のマウンドでの活躍が期待される。

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