連覇を果たしたジャイアンツにあって、9月以降、強力クリーンアップにつなぐ一、二番を任された25歳同級生コンビの果たした役割は大きい。2012年以来8年ぶりとなる悲願の日本一奪回へ――。フレッシュな2人の力が不可欠だ。 構成・構成=坂本匠 写真=榎本郁也(インタビュー)、BBM ※記録は11月8日現在 悔しさが原動力
グラウンドでの野性味あふれるアグレッシブな姿とは正反対に、物静かで大人しい吉川尚輝と、プレーする姿そのまま、大阪出身で明るくノリの良い松原聖弥のコンビは、相性抜群だ。表紙起用に「僕らで大丈夫っすか?」(松原)と心配しつつ、トークは次第に熱を帯びていった。 ――優勝、おめでとうございます。
吉川&松原 ありがとうございます。
――10月30日(対
ヤクルト、東京ドーム)の優勝から1週間と少しが経ちますが心境に変化はありますか。
吉川 優勝した実感、ある?
松原 いや、あんまりないかも(笑)。
吉川 優勝したんですけど、翌日もすぐデーゲーム(※30日はナイトゲーム)で試合がありましたし、いつもと変わらない毎日がここまで続いているかな、という感じです。
松原 同じ。優勝した瞬間はうれしかったし、興奮しましたけど……。次の日からはもう、次の試合や、と。
吉川 優勝した経験があんまりないので、どうなるのが普通か、あんまり分からないんです。去年も(王手がかかった試合で)横浜スタジアムに呼ばれてファームから行ったんですけど、1年間通して一軍にいたわけではなかったし、正直複雑な気持ちでした。優勝って雰囲気を味わったのはその瞬間だけで、次の日はファームでしたし。
松原 一軍に1回でも登録されたことある人がハマスタに胴上げのために呼ばれていたんです。二軍は遠征先だったんですけど、自分は1年間一軍に上がれなかったので、呼ばれてない支配下選手2、3人ぐらいと一緒にその場に取り残されて。めっちゃくちゃ悔しかったですね。
――しかし、今年は優勝を決めた試合に2人そろって先発出場します。最後は交代でベンチからその瞬間を見守ったわけですが、昨年とは異なる思いがあったのではないですか。
吉川 そうですね。今年はしっかり野球ができて、だいぶいい年かなとは思います。ただ、チーム状態的にもなかなか勝てていない中での試合で(※5連敗中で迎えた試合だった)、僕たち2人もなかなか貢献できていませんでした。この試合も途中で代えられて・・・
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