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大学野球勢力図大考察!

全国各地にいた「ダイヤの原石」地方リーグから 飛躍した男たち

 

現役選手の数こそ少ないが、実力者を輩出する大学は存在する。ここでは地方リーグで腕を磨き、プロの世界でタイトルホルダーとなった6人にスポットを当ててみたい。

大学別ランキング14位タイ 富士大・山川穂高


富士大→2014年西武2位


沖縄の逸材は東北で成長

 当時、富士大監督だった青木久典氏(前法大監督)は山川穂高とは衝撃的な出会いだったと語る。2009年夏の高校沖縄大会決勝。視察に訪れた青木氏の前で興南高.2年生左腕・島袋洋奨(元ソフトバンク)から中部商高の山川は「火の出るような」左前打を放つ。「高校生ではあり得ない打球。心を揺さぶられました」(青木氏)。富士大へスカウトすると巨漢大砲は才能を伸ばしていく。

 1年春から四番を打ち、秋には打点王。2年夏の日米大学野球では日本人2人目となる満塁弾を放ってメジャー予備軍を震え上がらせた。大学4年時の東アジア大会では大学生で唯一、日本代表に選出。四番を務め、韓国戦で満塁弾を放つなど金メダル獲得に貢献した。東北大学リーグでは通算11本塁打、55打点。13年秋のドラフトで西武から2位指名されたが、富士大からは4人目で野手では初めての指名だった。

 自ら打撃投手となり、4年間で1万球以上、山川に投じた青木氏はプロ入りの際、「俺が認めたヤツがプロでどうなるのかを見てみたい」と山川に伝えたという。山川は18、19年と本塁打王を獲得。見事に恩師の期待に応えてみせた。

PROFILE
やまかわ・ほたか●1991年11月23日生まれ。沖縄県出身。176cm103kg。右投右打。中部商高から富士大を経てドラフト2位で2014年西武入団。16年には49試合で14本塁打、17年には78試合で23本塁打と長打力を発揮。18年は開幕から四番に座り続け47本塁打でタイトルを獲得。19年も43本塁打を放ち2年連続でキングの座に就いた。今季はケガもあり24本塁打に終わったが来季に本塁打王奪回を誓う。

大学別ランキング22位タイ 東農大北海道オホーツク・周東佑京


俊足にスイング力をプラス

 NPB新記録となる13試合連続盗塁に、育成ドラフト出身選手では初のシーズン50盗塁。球界No.1の俊足で今季盗塁王に輝いた周東佑京にとって、プロへの道を切り拓いたのが大学での4年間だった。

 入学時からすでに足はプロでも十分に通用するレベルだった。1年時からレギュラーを務め、同秋の明治神宮大会では4強入りに貢献。ただ・・・

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