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有力プレーヤーCLOSE UP 神宮を沸かす早慶逸材

正木智也(慶大・外野手)右の大砲が目指す広角アーチスト 「結果を出すには、プロセスがすごく大事」

 

笑顔が爽やかな「KEIOボーイ」に映るが、実は闘志を内に秘めるファイターだ。コツコツとスイングを繰り返し、右スラッガーとしての才能を開花させた。勝負の1年である。
取材・文=佐伯要 写真=矢野寿明

2021年は慶大の副将に就任した。チームリーダーとして19年秋以来のリーグ制覇へ、けん引していく


 高校生の右打者が、あんなところまで飛ばすのか……。強烈なインパクトが残る一発だった。2017年夏、桐光学園高との神奈川大会準々決勝。慶應義塾高の当時3年生で、四番・正木智也は2回に横浜スタジアムのバックスクリーン右へ高校通算50号のソロ弾をたたき込んだ。

 正木は3年春から慶大で「四番・右翼」を任されている。4年前の一発について聞くと、ニッコリ笑った。

「あの試合では勝てなかったですけど、『それまでやってきたことが出た』という本塁打だったんです」

 高校1年の秋から四番を任され、2年夏の神奈川大会準決勝(対桐蔭学園高)では横浜スタジアムの左中間席上段へ勝ち越しソロを打つなど、早くから長距離打者として注目されていた。だが・・・

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