かつてMLBの背番号には暗黙の了解があり、60以降を着けることはなかった。しかし、ここ最近は大きな番号を着けるスターも。近年は、自己アピールとして、という傾向にもなっているようだ。 文=奥田秀樹 写真=Getty Images 名門ヤンキースで99を着けるジャッジ。現在ではユニフォーム全米一の売り上げを誇るスター。将来は99を着けたがる選手も出てくるはずだ
2012年4月20日、フェンウェイ・パークでのレッドソックス対ヤンキースは先頭打者のデレク・ジーターも、リリーフ登板したマリアノ・リベラも背番号を着けずにプレーした。同球場の100周年を記念し、1912年の古いユニフォームを身につけたからだ。
100年前はまだ背番号はなかった。メジャーで一番早く番号を使ったのは1916年のインディアンスで、左の袖に着け数週間実験した。次は23年のカージナルス。しかしみっともないと不評でブランチ・リッキー監督はやめざるを得なかった。定着し始めたのは29年。4月16日インディアンスが初めて背中に番号を着け、18日にヤンキースが続いた。
5月13日のヤンキース対インディアンスは初めて両チームが背番号を着けて相まみえた試合となった。以後着々と広まり、37年、フィラデルフィア・アスレチックスも採用したことで、メジャーのすべてのチームが背番号を採用するようになった。
長い間、背番号には明記されていないルールがあった。通常投手は・・・
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