現時点で誰も信じないかもしれない。ただ、ポテンシャルの高さを考えれば、今季急成長し、“球界の顔”と呼ばれる存在になる可能性は十分にある。西武のベテランの次は、そんな期待を抱かせてくれる燕の2年目右腕にクローズアップしよう。まだ初々しさが残る20歳の、素直な心の中を聞いた。 取材・構成=依田真衣子 写真=榎本郁也、大泉謙也、山口高明 気持ちが違う2年目
「高卒ながら即戦力」という評価で入団するも、1年目の昨季は右肩、右ヒジの故障に苦しんだ。ようやく一軍で投げられたのは、11月のシーズン最終戦。3回途中5失点と結果を出せなかったが、だからこそ2年目の今季は、気持ちが昂(たかぶ)る。 ──「2021年、球界の顔」という特集で、表紙にもさせていただきました。
高津臣吾監督をはじめ首脳陣、そしてファンからも期待される2年目ですが、重圧には感じていませんか。
奥川 大丈夫です。選んでいただいてありがとうございます。確かに、結果を出せるか不安ではありますけど、もうやるしかないので。頑張ろうと思っています。
──1年目にも大きな期待がかけられましたが、今年はより、奥川選手の活躍を望む声が大きいです。
奥川 実は1年目は、自分の中ではそんなに「一軍で投げる」ということを考えていなかったんです。でも、昨年の最終戦に登板させてもらったことで、今年は一軍でという期待はとても大きいと思いますし、それはすごく感じています。
──昨年の最終戦(11月10日の
広島戦、神宮)がデビュー戦でした。やはり緊張するものですか。
奥川 緊張しましたね。高校時代には甲子園の大観衆の中でも投げていますし、ナイターの経験もあったので、さほど緊張しないんじゃないかなって思ってたんですけど……。雰囲気が全然、高校野球とプロ野球は違っていたので。やっぱり空気が違うというか、緊張しました。
──3回途中5失点でした。悔しい初登板でしたが、あの結果はどう捉えていますか。
奥川 もっとやれるっていう思いは強かったですね。でも・・・
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